新潮文庫 堕天使のコード

パイパー，アンドリュー【著】〈Ｐｙｐｅｒ，Ａｎｄｒｅｗ〉/松本 剛史【訳】

新潮社（2014/12発売）

• サイズ 文庫判／ページ数 502p／高さ 16cm
• 商品コード 9784102173626
• NDC分類 933
• Cコード C0197

出版社内容情報

ミルトンの『失楽園』に娘を取り戻す手がかりが？　父親は時空を超える旅に出る。国際スリラー作家協会、最優秀長編賞受賞作。

ミルトンの『失楽園』を研究するウルマン教授は、〈やせた女〉からヴェネツィアへ行って悪魔学者としての力を貸してほしいと頼まれる。自分は英文学者にすぎないと反論するも航空券などを渡される。最近殻にこもりがちな11歳の娘を元気づけようと二人でヴェネツィアへ。だが、そこで娘は姿を消してしまう。あたしを見つけてと言い残して。国際スリラー作家協会、最優秀長編賞受賞。

内容説明

ミルトンの『失楽園』を研究するウルマン教授は、“やせた女”からヴェネツィアへ行って悪魔学者としての力を貸してほしいと頼まれる。自分は英文学者にすぎないと反論するも航空券などを渡される。最近殻にこもりがちな１１歳の娘を元気づけようと二人でヴェネツィアへ。だが、そこで娘は姿を消してしまう。あたしを見つけてと言い残して。国際スリラー作家協会、最優秀長編賞受賞。

著者等紹介

パイパー，アンドリュー［パイパー，アンドリュー］ ［Ｐｙｐｅｒ，Ａｎｄｒｅｗ］
１９６８年カナダ・オンタリオ州ストラトフォード生れ。モントリオールのマッギル大学で英文学の学士号・修士号を取得。その後トロント大学で法律を学ぶ。’９６年に弁護士資格を取得するが、これまで弁護士として活動したことはない。’９９年『ロスト・ガールズ』で作家デビュー。現在はトロントに在住

松本剛史［マツモトツヨシ］
１９５９年和歌山市生れ。東京大学文学部社会学科卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

[siva]

サスペンスで始まったのにどんどん精神世界へ・・映画「ディアボロス」のような雰囲気に純文学を掛け合わせたような。読み切るのが辛かった。「失楽園」に詳しいといいのかもしれないけど。

2015/02/15

[うぉーかー]

あの(読んでみたものの数十ページで挫折した)『失楽園』が絡んだ小説？それで主人公は英文学の教授？英文学科生である自分は手に取らざるを得ない本だったので即購入。最初の方はミステリーな感じが出ていましたが、途中から幽霊の話に変わっていきました。悪魔を中心とした話なので仕方ないとは思いますがどうも入りこめませんでした。『失楽園』の地縛霊みたいなものがウルマン教授と闘いを繰り広げるのが内容です。期待して読んでいただけに読後感もすっきりせず、ちょっと残念でした。

2015/04/22

[barabara]

前半サスペンス部分がよかっただけに、中盤からの悪魔からの〜が難しくて断念。日本人にはなかなか理解したくても出来ない感情なのではないか。ファンタジーに染まるのも私にはハードル高し。

2015/01/28

[mercury]

ミルトンの失楽園がモチーフになっているというので読んでみた。たとえミステリーでも子供がいなくなるという話は避けるようにしているのに、これはホラーで子供が連れ去られる話だった(T-T)。すごく怖い。夜、トイレに行かれなくなる怖さではなくどこにいてもどこか薄ら寒くなるような怖さ。でも、先が気になるので読了しました。

2015/04/23

[spica]

ミルトン『失楽園』をテーマにした、悪魔と神の宗教的スリラー。あとがきにもあるが、振り回されるのは主人公家族と友人の数人で、世界的な破滅、のような派手さはない。そもそも『失楽園』を読んだことがないので、ストーリーになかなか深く入れなかった。知っていればもっと楽しめただろう。悪魔というテーマは、無宗教の私には恐怖を引き起こすことがない。エクソシスト系の映画もぜんぜん怖くない。文化の違いで楽しめないテーマのひとつ。

2015/10/03