内容説明
1918年、「オデッサの星」は革命直後のロシアから出航した。極秘の荷物と乗客を載せて―。一方、現代の合衆国では、メイン州を原因不明の津波が襲う。さらにエーゲ海では、米海軍の小型潜水艦が何者かに乗っ取られ、旧ソ連の潜水艦基地へと運ばれた。すべてをつなぐ線上に浮かんだのは、帝政復活を目論む富豪ラゾフ。オースチンはかつての仇敵ペトロフと組んで、真相を探り始める。
著者等紹介
カッスラー,クライブ[カッスラー,クライブ][Cussler,Clive]
1931年、合衆国イリノイ州生れ。テレビ界から作家に転身し、’73年に『海中密輸ルートを探れ』でデビュー。以後、ダーク・ピット・シリーズで世界的ベストセラー作家となる
土屋晃[ツチヤアキラ]
1959年東京生れ。慶応大学文学部卒
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
なつみかん
12
オースチンの方は国際謀略との対決の体(てい)をとるのだね、007的なんだ!などと考えながら下巻へ〜2022/07/31
對馬 正晃
8
プロローグの過去譚が比較的短くて、本章にするっと入れました。帝国の復活を目論むロシア人というのは、最早使い古された悪役ですが、クライブ・カッスラーだからこそ許される安定のマンネリ感ですね(笑)2022/04/22
ゆーぼー
5
英題のFire Iceから、メタンハイドレートの事だと直ぐに気付いた。 アタマン社は、ラゾフは、何を企んでいるのだろう。 彼らが起こすアメリカへの脅威とは何なのか、依然として謎のままだが、命がけで収集した情報が結びつき、そのベクトルの先に見えてくるに違いない。 ペトロフとオースチンは酒を酌み交わせる中になるのだろうか(笑)2016/02/20
Richard Thornburg
3
感想:★★★★ NUMAファイルシリーズ第3弾! 革命直後にロシアを出航した『オデッサの星』襲撃事件! アメリカの小型潜水艦ハイジャック事件! カート・オースチン & ジョー・ザバーラのコンビは旧ソ連軍の潜水艦基地へ潜入! 話は下巻へ! 今回の話は主役格以外の登場人物も清々しく感じがよい! ちなみにカート・オースチンの銃は本巻で50口径のスターム・ルガー製レッド・ホークの4インチであることが判明。2012/09/05
pangea74
1
シリーズ第3弾。今度の敵は帝政復活を企むロシアの富豪と怪しげな修道僧。アメリカの潜水艦が乗っ取られ、乗員もろとも行方不明になる展開は映画『007/私を愛したスパイ』のようだった。あいかわらずオースチンとザバーラが元気に活躍しており、ピンチの際のウィットに富んだセリフが絶妙。過去にオースチンとの因縁があるロシアの諜報員が、なかなかの敏腕で、味のあるキャラでした。前作に引き続き、ポールとガメー夫妻が再登場し、ホテルに着いた直後に呼び出しが掛かって「やれやれ」な場面が可笑しかった。2017/04/03