内容説明
国境がなくなった「ひとつのヨーロッパ」。そこを我が物顔で闊歩するマフィア。彼らが牛耳る犯罪は、麻薬、売春、武器密輸に始まり、子供の臓器売買、テロリズムにまで拡大し、その不法な収益は激増している。またマフィアの背後で見え隠れするフリーメーソンという秘密結社の驚くべき正体とは?フリーマントルが18カ月、欧州各国を取材し、闇の世界を明らかにする衝撃のルポ。
目次
犯罪の報酬
オリエント方式とは
殺し合うための武器
「武器はわれわれを強力にする」
スノーほど素敵なビジネスはない
「ヤード」はおいらのヤサだ
マネーは天下の回りもの
標的はモナコのカジノ
フランス流お家の事情
大気も何かキナくさい
子供たちはどこに消えるのか
ラブ、売ります
盗みとられる臓器
密入国はカネのなる木
乗っ取り
金の卵を生むガチョウ
「神の御心のままに」
著者等紹介
フリーマントル,ブライアン[フリーマントル,ブライアン][Freemantle,Brian]
1936年サウサンプトン生れ。17歳でロンドンの新聞界に入り、国際関係の記事を専門とするジャーナリストとして活躍。『デイリー・メイル』紙の外報部長を務めた後、小説家デビュー
新庄哲夫[シンジョウテツオ]
1921年米国生れ。青山学院大学卒業。新聞社編集委員、大学教師を経て翻訳家に
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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広中錫
1
+6 THE OCTOPUS Europe in the Grip of Organized Crime by Brian Freemantle 19952017/02/09
岡多 基藏
0
面白い!
Tetchy
0
フリーマントルが18ヶ月という長期に渡って、EU諸国を駆けずり回り、通算16,000キロ近く走破して取材した渾身のルポである。とにかく読むたびに暗鬱にさせられる内容だ。まるでヨーロッパは世界各国のマフィアのパラダイスのようだ。ヨーロッパはこんなにも腐敗していて大丈夫なのか?本当にこの世に正義はあるのだろうか?悪がこんなに割のいい商売でいいのだろうか?終始そういった不安に襲われて仕方がなかった。特にこれらマフィアグループの根絶はもはや無理だと自戒する警察・国際犯罪撲滅組織のトップのコメントが痛々しい。2010/02/28