新潮文庫<br> 暗号解読〈上〉

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新潮文庫
暗号解読〈上〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 340p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102159729
  • NDC分類 809.7
  • Cコード C0198

内容説明

文字を入れ換える。表を使う。古代ギリシャの昔から、人は秘密を守るため暗号を考案してはそれを破ってきた。密書を解読され処刑された女王。莫大な宝をいまも守る謎の暗号文。鉄仮面の正体を記した文書の解読秘話…。カエサル暗号から未来の量子暗号に到る暗号の進化史を、『フェルマーの最終定理』の著者が豊富なエピソードとともに描き出す。知的興奮に満ちた、天才たちのドラマ。

目次

第1章 スコットランド女王メアリーの暗号(“秘密の書記法”の進化;アラビアの暗号解読者たち;暗号文の頻度分析;西洋のルネサンス;バビントン陰謀事件)
第2章 解読不能の暗号(ルイ十四世の大暗号と鉄仮面;ブラック・チェンバー;バベッジ対ヴィジュネル暗号;私事通信欄から埋蔵金まで)
第3章 暗号機の誕生(暗号の聖杯;暗号機の発達―暗号円盤からエニグマまで)
第4章 エニグマの解読(鳴かないガチョウたち;コードブックの奪取;匿名の暗号解読者たち)

著者等紹介

シン,サイモン[シン,サイモン][Singh,Simon]
1967年、イギリス生れ。ケンブリッジ大学大学院で素粒子物理学の博士号を取得し、ジュネーブの研究センターに勤務後、英テレビ局BBCに転職。TVドキュメンタリー『フェルマーの最終定理』(’96年)で国内外の賞を多数受賞し、’97年、同番組をもとに第1作である同名書を書き下ろす。第2作『暗号解読』、第3作『ビッグバン宇宙論』(以上新潮社刊)がいずれも世界的ベストセラーとなり、科学書の分野で世界トップクラスの高い評価を得ている

青木薫[アオキカオル]
1956年、山形県生れ。京都大学理学部卒業、同大学院修了。理学博士。翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

三代目 びあだいまおう

273
スゴいですね!暗号とやらをなめてました(恥) 確かに秘密の文書の内容が敵に知られたら、作戦の裏をかかれてしまっているのに気付かず袋のネズミ、一網打尽ですよ!暗号作成者と暗号解読者の熾烈な戦いが戦争の勝敗をも決め、今のコンピューターの礎に繋がるんですね!天才達の果敢な挑戦がなかなか面白いです!ただいかんせん・・・、暗号の解説はちんぷんかんぷん!文章は平易で読みやすいのですが、内容云々より『スゲー!』って感嘆するしかできません。さぁて、下巻はどんな展開を見せるやら。面白さでは『フェルマーの』に軍配かな‼️🙇2020/02/14

kaizen@名古屋de朝活読書会

146
戦争と暗号。政治を左右しかねない技術として、原子力、航空宇宙に次ぐ暗号。計算機の発展の原動力。数学が現代で日の目を見る機会。エニグマ、チューリングなど有名な固有名詞が踊る。技術に対する姿勢を問うより、暗号への入り口を認識することに価値がある。2014/08/05

nobby

135
リアル脱出ゲームで楽しむ謎解きから興味深々で読んだ。『フェルマーの最終定理』と同様に、その暗号解読の術の理解には程遠いが、暗号を作成する者と解読する者とのせめぎ合いの展開が面白い。古代の権力争いから電信・新聞を使った個人的な活用、そして二度の世界大戦での描写にはワクワクが止まらない。その一方で、分かってはいるが崇高な数学者達の表面化しない功績と多くの不遇がせつない…下巻がますます楽しみ♪2015/01/19

けいご

117
暗号解読ってなんぞ?っと思って手に取った一冊です★人間の欲望の数だけ暗号の種類が増えて行く過程とそれを暗号を作る人達と解読しようとする人達の攻防戦が時代を変えてきた事実と想いが隠密行動だった故に時代に出てこなかったあたりも非常に面白いです★上巻は紀元前5世紀ステガノグラフィーから始まり、第二次世界大戦に入り無線が発達した事でドイツのエニグマが生まれ、それが解読されていくまでだったのだけれど、現代に向かって暗号解読はどうなって行くのだろうか?さぁ下巻へレッツゴー!2021/10/17

修一朗

115
平成最後の本はこれ! 上巻は古代ギリシャ時代からルネサンスを経て,第二次世界大戦までの暗号の発展の歴史を辿る内容で知的刺激が満載です。メアリー女王の処刑を決定的にした暗号解読エピソードも良かったし,何といっても第二次世界大戦において連合国側が悩まされたドイツの暗号システムエニグマの攻略の解説が圧巻でした。コンピューターの基礎を築いたチューリングがエニグマ解読作戦で重要な役割を果たしたことや,暗号解読の偉業が軍事機密として埋没してしまったこと,どれも面白くて一気読みでした。さぁ令和一冊目となる下巻へ… 2019/04/30

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