内容説明
1945年4月、ドイツの捕虜収容所に連合軍側から極秘指令が下った。「ジョンを脱走させよ」。捕虜幹部たちの助力で謎の男は脱走を図るが、城の屋根から転落し、ひどく破損した遺体は近くの畑に埋葬された。同じころ、ベルリン警察のディートリヒ警視は、途轍もなくタフなアメリカのコマンドが首都に向ったと知らされる。金髪で冷淡な刺客の顔は、なんとジョンのものだった―。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のぶ
1
終戦直前のドイツ。捕虜収容所から脱走した謎のアメリカ人は極秘指令を受けてベルリンへ向かう。と書いたものの、主人公の名前も姿格好も生立ちまでも途中で明かしてしまうのん気さ。極秘指令だってそのまんまだし。途中の展開も実に都合良く出来ていて、何ともしまりがない。久しぶりのハズレ。2017/06/11
ゆきまる
0
この主人公は007のようだ。なかなか、しゃれの作品だ。2015/12/07
はるまき
0
☆☆☆:第2次大戦を舞台にした古式ゆかしい歴史秘話系冒険小説。そもそもこんなドイツ敗戦間際にヒトラー暗殺を試みる価値があるのか?という設定そのものや、主人公の異能生存体ばりのタフさは荒唐無稽さを感じさせてしまうし、何かの伏線かと思いきや別にそんなことはなかったぜ!な、無駄とも思える描写の数々等、ツッコミどころは色々あるものの、大戦末期のベルリンの様子等、ディティール描写で物語に密度を与えていることが欠点を補い、それなりに読ませる佳作に仕上がっている。2013/07/16
よっちゃん
0
第二次大戦末期にヒトラー暗殺を超人的行動で遂行するコマンドのお話。前作を期待して読んだのですが残念ながら面白くありませんでした。 この作品のディテールは終戦前夜のベルリン、そこでは連合軍の空爆の結果、市民生活が惨憺たる状況におかれている様子が詳細に描写されています。ストーリー全体はこれと無関係に進むために活かされないのですが、ただ、ベルリンのそうした惨状を私は初めて知りました。 2003/12/07