内容説明
1865年、ボストンの片隅にわずか15人の生徒で発足した一技術専門学校がMITの始まりだった―ケンブリッジ移転に際してのハーヴァード大学による屈辱的な嫌がらせ。工学から科学へ移行するダイナミックな転回のドラマ。数多くの開発秘話にナードと呼ばれるオタク連中の風変わりな生態をもからめ興味深いエピソードとともに描く。世界の頂点に立つエリート大学の知られざる内側。
目次
第1章 エンジニアの欲望と動機
第2章 バランス喪失のユーモア
第3章 エンジニアの誕生
第4章 思考をうながす校舎の構造
第5章 工学(エンジニアリング)から科学(サイエンス)へ
第6章 鉄道模型クラブ
第7章 MIT製の義肢
第8章 メディア研究所(ラブ)
第9章 10億分の一(ナノ)メートルのテクノロジー
第10章 技術のスポーツ
第11章 脱コンピューターのシステム
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kazuさん
16
マサチューセッツ工科大学の成り立ちについて解説している。もともとは、使い勝手の良い技術者を養成する施設から出発し、世界的な工学の殿堂となった歴史が記述されている。今日の隆盛を見るに至ったアメリカの工学の歴史そのものの様な印象を受ける。エンジニアリング・サイエンスと自然科学との違いにも言及する。話しの流れが一貫しておらず、また訳出も十分でなく、相当読みづらい。2023/07/30
kochi
16
単なるMITの歴史を語る本ではなく、エンジニアリングの哲学、歴史から説き起こし、特徴的な「鉄道模型クラブ」、「メディアラブ」などを紹介する。出版が古いので情報も古いのは否めないが、産業界への人材供給が目的の安上がりな大学としてスタートしたMITが戦後、大学院を中心とした研究機関へと変貌したことなど、米国の大学と軍との当時の関係なども知ることができる。文章全体は結構難しくて、意味がとりにくいところもあるが、コンピューターの歴史を概観した部分など、他の文献も読み込んで、挑戦したくなる怪しい雰囲気も^_^2019/11/23
Hiroshi Yamazaki
1
MITへの憧れから手にとった、20年以上昔の本でしたが、 MITのフィルターを介してエンジニア達の情熱と価値観の変化の歴史をのぞき見ることで、エンジニア草創期から続く一貫したパイオニア精神を自分に投射するようでした。 自分がやろうと決めた道を、周囲が認めるまで狂ったように貫き通す漢たちは、カッコいい!2017/06/19
伊崎武正
1
忘れてしまった。2009/07/20
たすたす
0
MITの特徴について書かれた本。もっと学生生活に密着して描かれているとよかった2016/05/19