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新潮文庫
泣きたい気分

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  • サイズ 文庫判/ページ数 269p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102152317
  • NDC分類 953
  • Cコード C0197

内容説明

出会ったばかりのカップル、倦怠期の中年夫婦、退廃的に生きるロック歌手、学生時代の恋を引きずる男、思わぬ躓きに悩む営業マン…。現代のパリに暮らす様々な男と女。彼らの人生の断片を、軽妙なタッチで描く。カフェで、地下鉄で、そして一人ぼっちの部屋で、きっと誰もが思い当たるあの感情がこぼれる瞬間。せつなさと温かさがじわりと身に沁みる、12のショート・ストーリー。

著者等紹介

ガヴァルダ,アンナ[ガヴァルダ,アンナ][Gavalda,Anna]
1970年、フランス・パリ生れ。’99年、『泣きたい気分』を上梓し、作家デビュー。口コミで爆発的にブレイクし、一躍ベストセラー作家となる

飛幡祐規[タカハタユウキ]
1956年、東京生れ。’74年、渡仏。パリ第5大学にて文化人類学、パリ第三大学にてタイ語・東南アジア文明を専攻。在パリ
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

362
アンナ・ガヴァルダの処女作。篇中の最後に置かれた「エピローグ」(という名の短篇)とは裏腹に爆発的な大ヒットを記録したらしい。フランスで実に100万分以上が売れ、30か国以上で翻訳されたようだ。12の短篇からなる作品集だが、いずれもパリあるいはその郊外を舞台とした、ちょっと洒脱なお話が満載されている。現実のほんのわずか先に妄想を少しだけ膨らませ、それを現実が追認、あるいは裏切るといった構造をとるものが多い。巻頭の「サン=ジェルマン作法」などは、その典型的な手法によっている。読後感は良くも悪くも軽妙。2022/04/20

aoringo

85
フランス人作家らしいピリッとした愛の短編集。大ベストセラーらしくて、お洒落でユーモアのある会話がとても読みやすい。フランス文学かと構えていたけど、女性が美容室の待ち時間に流し読みするような良い意味での気軽さがあった。苦い結末の話が多いのもらしい感じがする。本場のエスプリを楽しめました。2024/03/19

Nat

36
フランスで100万部売れた短編集。泣きたい気分になる短編ばかり。割と好きだったのは「幾年ものあいだ」なんとなく昔好きだった彼を思い出した。2022/10/12

マリカ

18
「泣きたい気分」というタイトルは、原題とはかなり違うけれど、ピッタリなタイトルだなぁと思います。どの作品も、主人公が、悲しいことやトラブルなどの不運に直面したり、あるいは、昔を思い出したりして、涙をこぼす一秒前までを描いています。私がいいなぁと思ったのは、どの主人公も、途方にくれるだけで何もしないのではなく、ポジティブに何か行動をし、泣くのを後回しにしているところです。そんな主人公たちの前向きな姿勢が読者に元気を与えていると思います。2011/12/08

loanmeadime

11
私があんまりちゃんと理解していない言葉の代表がエスプリですが、この短編集に感じるユーモアであったり、情感であったり、がエスプリで、フランス人はそういうのが好きだから、著者29歳のデビュー作がベストセラーになったんだろう、などと想像しています。笑いは父親のジャガーをダメにする「ジュニア」、しっとりとした情感は別れた恋人が再会する「幾年ものあいだ」、といった所でしょうか。定番だなと思いながら思わずニヤリの「兵士の休暇 」。自らのデビューに着想を得た「エピローグ」に出てくる最初の原稿が気になります。2024/06/25

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