内容説明
ある初雪の朝、13歳の少女グレースは、乗馬中の事故で親友と片足を失った。自責の念と将来への絶望から、彼女は自分の殻に閉じこもる。愛馬ピルグリムは大怪我を負いながらも生き延びたが、人間への不信から手のつけられない凶暴な馬となった。伝説的なカウボーイ、馬に囁く男の存在を知った母アニーは、馬を救うことが娘を癒すことになると確信し、遠路モンタナの牧場へと旅立つ…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
白のヒメ
36
親友と乗馬をしていた13歳のグレースを、突然雪道でスリップしたトレーラが襲う。あの時に死んでしまっていれば良かったと願うグレース、瀕死の重傷を負って凶暴に成り果てた馬ピルグリム。救いを求めてグレースの母親が見つけた馬と話せると言うカウボーイは、ピルグリムの飼い主であるグレースの手助けを乞う。事故で親友と、自分の片足を失ったグレースは、しぶしぶ申し出を受けるのだが。炙り出されたそれぞれの苦悩に胸が痛く涙腺が緩む。生きる事は辛いことの方が多い。けれど、たった一つの希望の為に生き抜くのだろう。下巻へ2015/01/09
うな
2
幸せな日常から事故を境に世界を呪う少女と馬。心の傷は癒えず。自分でも普通に戻りたいと思っていても「どんな状態が普通なのか」「どうすれば良いのか」が分からずただ苦しんでいる。ホースウィスパラー(穏やかな、心を洞察するのに長けた人)の手助けで回復の兆しが...下巻に続く。2013/03/20
ちゃんまる
0
映画「モンタナの風に吹かれて」原作1998/09/01