内容説明
論理的で現実派の歴史学者マイクは、教え子である感覚的な妻ギャリーと、ロンドン郊外の田舎にマイホームを捜していた。数百年前の廃屋に惹かれたギャリーは、修繕改築費を心配する夫を説きふせ、この館を手に入れた。ふたりの前に突然現れた老人ファーニー。ある日老人はギャリーに、この館の秘密と1300年前から自分たちが夫婦であることを告げ、奇妙な愛の年代記を語り始めた…。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
聖月
1
▲評者は、物語の中心に夫婦が出てくると、その妻には夫に対して誠実であることを勝手に願う。本書の主人公ギャリーは、次第に老ファーニーに共感を覚えるようになり、逆に夫マイクに対して不誠実ではないにしても、心のどこかで自分の老人に対する共感を悟られまいと、表面を繕う。そこがイライラしたのである。考えてもみなさい。自分の嫁さんが、近所のわけのわからん爺さんに共感を覚え、気にするのなんてイヤじゃないですか。たとえ爺さんが、もうヨボヨボで肝心なとこもフニャフニャであったとしてもだ2003/02/07
kamedon
0
描写がまどろっこしくて、読むのに少々苦労したけど、面白かっかです。最後は、ん?んんー?!となってしまいました。2012/05/23
のんちゃん’
0
★★☆このラスト、オチを見ると『輪廻』に対する考え方が根本から違うような気がする。東西による差異か、宗教による差異か。ネタバレのようになるかもしれないけど、そもそも魂に性別の固定はないのではないか?と思うし。話の設定は好きだし、面白かったけど、生まれ変わりのお話しにしては深みが足りないように思う。それと、最後までマイクがいい人間には思えなかった。2012/01/01
haru
0
*3.8 世紀を超えた男女の結びつきという呪い、愛のグロテスクな反面2008/05/26