出版社内容情報
イギリスに戻ったフィリップの前に、傲慢な美女ミルドレッドが現れた。冷たい仕打ちにあいながらも青年は虜になるが、美女は別の男に気を移してフィリップを翻弄する。追い打ちをかけられるように戦争と投機の失敗で全財産を失い、食べるものにも事欠くことになった時、フィリップの心に去来したのは絶望か、希望か。モームが結末で用意した答えに感動が止まらない20世紀最大の傑作長編。
内容説明
イギリスに戻ったフィリップの前に、傲慢な美女ミルドレッドが現れた。冷たい仕打ちにあいながらも青年は虜になるが、美女は別の男に気を移してフィリップを翻弄する。追い打ちをかけられるように戦争と投機の失敗で全財産を失い、食べるものにも事欠くことになった時、フィリップの心に去来したのは絶望か、希望か。モームが結末で用意した答えに感動が止まらない20世紀最大の傑作長編。
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TERU’S本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
マエダ
55
人生に意味などないと気付くことで、これから何が起ころうと、人生という模様がペルシャ絨毯のように複雑になる動機が増えるだけと考え、死が近づいたらその完成を喜ぶことができる。月並みな意見かもしれないがミルドレッドが出てくると面白くなる。2022/02/20
Apple
54
「何ひとつ思うような選択ができないまま生きていたと思っている人でも、絨毯織のように自分の人生を見れば、それがひとつの模様になっているのがわかるはずだ」。物語を経て少しずつ、人生の虚無感と向き合っていくのが分かりました。「人が生まれ、働き、結婚し、子供を持ち、死ぬ。これもまた、完璧な模様ではないか」自由な冒険を求めたフィリップが最後に辿り着く結末はとても綺麗で良かったと思います。ミルドレッドに惹かれてしまう部分については本当にやめておけ!と思いました。印象的な登場人物がたくさんいて読み応えがありました。2025/01/08
ω
43
おい、フィリップ。分かるぜ……。足が悪くてコンプレックス抱えて、何をやっても長続きしないし、男としての魅力もない、当然金もない。クロンショーにペルシャ絨毯の端切れを「これが人生だ」と渡されて、その意味に気づく所がクライマックスだ!!! ラストはもう少し痺れたかった。久々にじっくりと、いい作品を読みました(。・ω・)σネ2024/08/09
Shun
42
故郷を出てフランスでの絵描き修行は成果を出せず再びイギリスに戻ったフィリップ。そこで出会った女性ミルドレッドに恋をし、逢瀬を重ねるうちに彼女の掴みどころのない傲慢さに気付くが、フィリップは己の恋心に痛ましいくらい翻弄される。この関係に加え、戦争気運の高まりとそれに関連した投資の失敗がフィリップをさらなる苦境へと陥らせてしまう。物語の落ち着くところは、そんな艱難辛苦がフィリップに自ら悟らせた一つの答えと言えます。苦難続きの中でも失わない、美しいものに対する憧憬が彼の人生と言う名の織物を作り上げるかのようだ。2022/02/18
特盛
31
評価5/5。19世紀末~20世紀初頭にイギリスで青春時代を過ごす若者のお話しで、ビルドゥングスロマンの超大作。コンプレックスを持ち、社会が大変化を遂げる中でも浮ついた日々を送り、目標が定まらない彼。様々な出会いの中で傷つけ、傷つけられ、己の醜さに向き合う。人生や他者の徹底的な不条理さに何度も向き合い、生きる意味について問い続ける。ニヒリズムの罠からの人生肯定への転換の描かれ方は実に味わい深いものだった。長かったが主人公と人生を共にした気持ちで読後寂しい。幸せであれ。そしてそれは今ここを生きる自分にも、だ2026/02/25




