新潮文庫<br> 女ごころ (改版)

新潮文庫
女ごころ (改版)

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  • サイズ 文庫判/ページ数 167p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102130063
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

46
べらぼうに面白い。昔読んで面白いと思ったけど、多分そのときの数十倍面白く感じた。これぞ女ごころってやつだなぁ。分かる、分かりすぎる、分かりすぎて「わー」と声が出てしまうくらい。ほんとの自分を見てくれて女としての魅力を認めてくれる男に女は弱いのよねぇ…。モームらしく登場人物を辛辣に描いているけれど、かれらの愚かしさがまた愛しくもある。まるで古びていないのがすごい。因みにこの写真の通りの新潮文庫で読んだのだが、家に古くからあった本でなんと100円。新訳ばかりがもてはやされるけど旧訳もいいものだなぁ。2015/05/21

えりか

37
「女心と秋の空」とはよくいったものだ。打算的にもなるし、ロマンスにも酔う。寛容であってほしいのに、真面目に受け入れられるとつまらなくなる。美しいと思われていたいのにあんまりにも自分に幻想を抱かれると息苦しくなる。軽いやつだと軽蔑していたのに、いざ頼りになると心が動く。女心を縛っておくことはできない。それは蝶が色とりどりの花の中を華麗に飛び回るようなもの。狡いのに繊細。脆いのに強い。これを男性が読んだらどう思うのだろう、私はなんとなく共感できるのだけど。寂しいのは愛されてばっかりで、誰も愛していないところ。2016/02/23

カキ@persicape

16
元女優の美しい未亡人。3人の男性と関わる中で女ごころはコロコロ変わっていく。酒乱の元夫に懲りている彼女は誰を選ぶのか?あらすじ知らなかったから、ジェインオースティンみたいな観察眼光るパーティーの描写からいきなりヒロインが隠蔽工作する展開に目が点(笑)149pしかないのに移りゆく女心が描かれてるし、スリルとサスペンスもあって面白かった。ヒロインはとんでもない奴で好かんけど、読みながら私の女心もコロコロ変わったので人のこと言えない。カール良いヤンデレ。ロウリィギャップ萌え。他のキャラが濃すぎてエドガー空気。2020/04/29

みけのすずね

9
美しい未亡人メアリイと、求婚する二人(いや、三人か…)の男たち。エドガーは高潔だけれど、それを美しい人形に入れているだけで、本当に愛しているのは幼い姿のメアリイというのがすごい地位(になりかけなだけに)滑稽だなあ。ロウリイが最初は不快で、でもやっぱり魅力的に思えてくるのは、一緒に最悪をたのしめるというか、最悪なときに意外と誠実だからかな。2015/10/07

viola

8
原題を直訳すると『丘の上の別荘』。なぜこの邦題にしたのかあとがきに記されていますが、原題よりもこっちのほうが良いなぁ。未亡人メアリは12年間待ち続けた男性と結婚するかに思われたが、そんな時にある重大な事件が発生し・・・・・という、なかなか先の見えない物語。モームに珍しい(らしい)中篇小説で、薄いので1時間もかからずに読み終わるし、面白いし、ちょっとした息抜きにもいいかも。 ・・・・でも、メアリには共感できないなー、嫌だなぁこういうヒト。2010/11/20

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