感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みみみんみみすてぃ
12
めちゃくちゃ良かった。半分くらいは初期の著作の「幸福への死」と「異邦人」などのアイデアや断片がメモ書きのようにかかれているが、もう半分はポエジー溢れる美しい文章が断章として書き連ねられている。カミュはこれをただの手帖日記として書いたというよりも、やはり自分のテクストの一部として大事に書いていった感じがすごく伝わる。おすすめです2016/12/31
くり坊
2
カミュの小説『異邦人』を30年ぶりに読むに際して、著者の創作ノート、その断片に描かれた『異邦人』という作品のライト・モチーフを読むために手に取りました。『異邦人』発刊の1942年6月までの間に、カミュが、どのように創作を温めていったのか...その軌跡が感じられる文章がいくつか散見されて、とても興味深く拝読しました。その該当箇所は、Word文書に書き写して、自分の参加している読書会 https://kayoudokusyokai.mystrikingly.com/ でも共有する予定でおります。2022/01/09
meg
1
すばらしい書。胸が熱くなる。 日記文学が好きだ。2023/05/07
Mint_Choco
1
十八才の頃に読みました。古ぼけてかび臭い文庫本を今開いてみると所々、段落やら文章やらを赤鉛筆で囲ってありました。『遊戯やヒロイズムにその真の意味を与える死。』とか『現実と対決させられて耐えられぬような愛は愛ではない。だからそうなると、愛することができぬというのは高貴な心の特権なのだ。』なんて所を。『もっとも危険な誘惑、それは何者にも似まいとすることだ。』は文章そのものを上から赤く塗りたくっていました。これこそ私が青春時代に埋め込まれた第二の遺伝子の断片ですね。
Ninnya
1
散文的なカミュの日記。創作ノートなのかな。日常の描写。光、風、糸杉。そうしたクリアカットな描写がカミュらしい2011/03/05