出版社内容情報
“あしながおじさん”と結婚したジュディ(ジルーシャ)は、夫からクリスマスに、彼女が育ったジョン・グリア孤児院を理想的に改造するための莫大な資金を贈られる。彼女は大学時代の親友で、なに不自由ない家庭で育った若くて美しいサリーに、院長になってくれるように依頼した。新任院長として赴任したサリーは、毎日の出来事をジュディに書き送るが……。笑いと涙の名作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
161
続編というからあしながおじさんとの生活で子どもたちも、という感じを予想していたらまるっきり異なりあしながお姉さんになってしまったのですね。今度は別の女性が孤児院を経営してその奮闘振りを書簡形式で書いているということで、まあこのような物語もあるのかと思いました。まるっきり別の題名にしても良かったのではないかと感じました。2017/03/02
chiru
88
『あしながおじさん』続編。全作主人公の大学時代の親友が、孤児院で奮闘する日々を手紙で綴る物語。相性が悪い孤児院の嘱託医に『敵』と名付け手紙を送る、ユーモアあふれるサリーが可愛い。泣きごとを言いながらも、孤児院の生活環境を変え、子供たちに心を開き、持ち前の明るさで改革していく彼女。結婚と仕事を天秤にかけたり、敵への複雑な感情の意味に気付いたり…共感できる部分がたくさん。自分のしたいことと、実際にできることには差があるけど、諦めないって素晴らしいな。勇気をもらえる物語。本編より好きかも。 ★52019/06/06
吉田あや
85
続と銘打つからには前作の書簡スタイルを踏襲しているであろうけれど、でも結婚したジュディと誰の?と謎めきながら読み始めると、今回は主人公がジュディの親友サリーへと移動!主役となったサリーから送られるジュディや恋人、わが敵様など、彼女を取り巻く人達に宛てられた書簡を通してその後の物語が語られていく。結婚し、お金持ちになったジュディが夫と共に資金を出し、彼女の育ったジョン・グリア孤児院を模範的な孤児院へと改革する為、施設の院長をお願いしたのが他でもないサリー嬢だった。(⇒)2020/04/25
ゆのん
64
『続あしながおじさん』は初読みだったらしくビックリ。ジュディの大学時代の親友サリーが主人公。孤児院を理想的に改造するためサリーの奮闘記とちょっぴりのロマンス。ジュディの親友だけあって痛快なレディ。個人的にサリーの方が好きだな。常に100人以上の躾のされていない孤児と頑固なドクトル、空気の読めない婚約者などなど事件が起きないわけがない。非常に楽しめた。2018/07/08
kagetrasama-aoi(葵・橘)
54
何度目かの読み返しです。正編は孤児ジュディのシンデレラ・ストーリー、こちらはジュディの大学時代の親友のサリーのお仕事小説です。子供の頃は圧倒的にジュディの話が好きだったけど、大人になってからはこちらの方をより好きになりました。お嬢様だったサリーの奮闘ぶりがとっても楽しいです。恋愛もちょっと込み入っていて読み応えあります❤️時代を感じる描写が散見されますが、サリーの孤児に対する強い気持ちはそれを超えると思います。名作だと思います。松本さんの翻訳大好きですが、他の訳者さんのも読みたいです。2022/02/21
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