感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めしいらず
52
ひと一人社会的に尤もらしい理由で抹殺するなんて簡単だ。あるいは理由すら不要、もしくは後付けでどうとでもできるから。周囲の目は不穏な成り行きへの好奇に爛々と輝く。見ていないフリして横目で確と見張っている。信頼してはならない人は親身を装い近づいてくる。役人や肩書持つ者たちは虚栄心と保身の塊。裏で結託して民から意志を掠め取る。抗う者を排除する。一方のKは尊大で人から何かしてもらって当然と思っている。人を認めず物事を悉く悪い方に取る。公も個も腐敗している。受け入れ難きを唯々諾々受け入れ暗澹と生きる方が安楽なのか。2019/10/01
tera
8
最初から最後まで悪い夢を見ているかのようで、話の流れも人物の行動も脈絡がない。それなのに読んでいてとても面白く引き込まれた。2016/04/09
脳のむくみ
2
ずっと前、多分高校生くらいの時に読んだが、内容は忘れていた ただ、バタパンという言い回しだけは覚えていて、古臭い言い方だけど多分ロールパンの事だろうと思った事だけは覚えていた 内容は、いつものカフカという程カフカを知っているわけではないが、コミュニケーションの不全、異物としての自己の存在を表しているように思った2017/03/20
aaboo
1
ドイツの不条理文学、「変身」に続く2冊目、最後まで主人公の罪の理由はわからず。意味も無く処刑されていく。2020/01/13
はむさん
1
主人公はある日突然理由もわからず捕らえられ、裁判に立たされ、社会的に苦境に立たされ、そしてまた突然処刑されてしまう!彼は何故自分が罪に問われたのか、罪は何なのか、必死で探そうとするが結局わからない。不条理の極みである。解説では当時の戦争の不条理さを現した、と書いているが、そもそもこれは人生そのものを描いていると思う。俺は突然意志とは関係なく産み落とされ、何故生まれたのかもわからず、それを探って苦しみもがき、そしてある日突然死んでしまう。そういう小説かと思いました。面白かった。2016/09/30
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