出版社内容情報
100年の傑作が50年の時を経て文庫化。6月26日発売決定。世界46言語に翻訳され、5000万部を売り上げている世界的ベストセラー。
宿業を運命づけられた一族の、目も眩む百年の物語。
■池澤夏樹さん監修「『百年の孤独』読み解き支援キット」
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
119
単行本を数年間積読していた。いつか読もうと思っていた本の文庫本が出版された。翻訳家も注釈も単行本と同じ。登場人物が多く、同じ系統の名前が多いので、メモを取りながら2日で一気に読み終えた。その際、単行本の家系図を開きながら読んだのが良かったです。さて、内容はこれがマジック・リアリズムと呼ばれるものなんだと感慨深く、150歳近くまで生きるウルスラ、レメディオスという娘の昇天、死んだメルキアデスとの邂逅など、シュールな世界を堪能したが、これだけのブエンディア家の5世代、100年に亘る家族の孤独。2024/06/29
ゴンゾウ@新潮部
90
世界的な名作に初挑戦。スケールの大きさと登場人物(同じような名前が多い)に苦しめられました。池澤夏樹氏の支援キットの手を借りながら何とか読み終えました。初挑戦は作品を味わうと言うよりは活字を追うのに精一杯でした。【新潮文庫の100冊 2024】2024/07/03
コットン
84
自分主催のコミュニティ【幻想文学入門】の課題本。ブエンディア家の百年に渡る家族と孤独の物語。 全編を通していえば長寿のウルスラが背景の様にあり、そこにアウレリャノ大佐や小町娘レメディオスなど個性的な人物が出てきて、気候も約5年雨が降り続いたと思えば、その後10年間の干ばつが始まったり、土着性・宗教・幻想・性的タブーなどいろんな題材を扱っていて興味深い。最終的に自分が感じたのは緩やかな家族の繋がりの中にあって、個人として内部からほとばしる個性が各々の孤独を抱え込み、それが今日的でもあると感じました。2024/07/13
Shun
45
ガルシア=マルケスの名作が遂に文庫化と巷間で盛り上がっている。初版は金色のスピンというプレミア感もあってか、海外文学の翻訳小説にしては異例の売れ行きとのこと。そして読書好きとして死ぬまでに読みたい作品筆頭にあった本作をようやく読めたという達成感もあり読了後は感無量となった。南米の未開の村マコンドを舞台にある一族の百年に渡る歴史という形で長い長い物語が綴られるが、最終章では思わぬ視点の転回に衝撃を受けた。実に長い物語ではあったが、現実と超現実が違和なく溶け合った描写に没頭し案外するすると読むことができた。2024/07/03
綾@新潮部
34
読み解き支援キットをもらってくるのを忘れ、PDFダウンロードしたりプリントアウトするのも面倒なのでそのまんま読んだ!いや、意外と読めちゃうし面白かった。家系図に登場しない名前の人のところで戸惑ったけど。ずいぶんと壮大な一族の話で、夢のような話もあればリアルすぎるような話もある。150才まで生きる女性など「おい、まだ亡くなってなかったの?」と思うようなタフさ。読めたけど理解できてはいない部分も多いので、そのうちまた読みたいな。アウレリャノよりアルカディオで混乱しまくった前半がしんどかったくらい。2024/07/22