出版社内容情報
100年の傑作が50年の時を経て文庫化。6月26日発売決定。世界46言語に翻訳され、5000万部を売り上げている世界的ベストセラー。
宿業を運命づけられた一族の、目も眩む百年の物語。
■池澤夏樹さん監修「『百年の孤独』読み解き支援キット」
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本屋のカガヤの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
読特
262
南米コロンビア。村を創設した一族。1928年に滅亡するまでの100年間。同じ名前が繰り返される物語は七代に渡る。死者が蘇る。1.5世紀の寿命を全うする人。昇天する娘。マジックリアリズム。幻想が日常に織り交ぜられる。過剰な補語。長い一文。一息尽くための次の段落は遠い。文学に求めるのはノウハウや知識ではない。楽しくなければ止めればよい。読ませる。読まされる。めくっては戻りを重ねて、辿り着いた最後の頁。暫し、読み終えた充実感に浸る。「愛とは?」「孤独とは?」…意味を考える権利を得た。5000万分の一を達成した。2024/12/28
茜
256
SNSなどで話題となった50年という時間を要した文庫化。一切の情報を遮断して読みましたが奇妙な物語でした。これがマジック・リアリズムというやつなのかと思いながら読了。架空の村であるマコンドがやがて村から市へと大きくなっていく中でブエンディア一族が辿る栄枯盛衰の運命。そして、同じような名前が何度も子供に付けられるのでこの名前はどの子だ?と考えながら読みました。「人間は、死すべきときに死なず、ただ、その時期が来たら死ぬんだとね」というセリフが心に残りました。2024/08/12
FUKUSUKE
239
1982年ノーベル文学賞を受賞したガブリエル・ガルシア=マルケスの代表作で、1820年から1920年ころにマコンドという架空の土地を舞台にブエンディア家の繁栄と滅亡を描いたお語。非日常(この話では呪術や霊的なもの)を比喩に用いる魔術的リアリズムの手法を用いており、コロンビアの千日戦争やバナナ農園虐殺などの歴史的な出来事を含む現実(日常)を上手く融合させて描いている。1ページあたり28×16文字でぎっしりと書かれていて、それが600ページ強もある。ボクの場合はコロンビアの歴史を少し予習すると読み易くなった。2024/07/07
sansirou
217
文庫化されてすぐに買って読み始めたが、次から次へとわけがわからないまま物語が進んでいって、理解が追いつかない。想像力が内容に追いつかない。マコンドを作った一族の100年にわたる盛衰が、様々なエピソードとともの描かれているけど、同じ名前が多いし、あちこちに話が飛ぶし、何度も読まないとわからないかな。まいった。2024/08/12
bunmei
194
ノーベル賞作家の作品だが、これほど疲弊しながら読んだのは初めて。日本語文と違って比喩も難しく、シーンがあちこちに飛び交い、同じ様な名前の登場人物ばかりで、頭の整理が追い付かない。ブエンディア一族の百年に渡る系譜に基づく物語。従妹同士で結婚したホセ・アルカディオとウルスラが、新しい村マコンドを創設する。しかし、彼らの子孫達が互い呪い合い、時には近親者同士の恋愛によって一族を増やしていく常識で謀れない憎悪と愛情劇が繰り返されていく。また、戦争という背景の中で、自らを誇示する場としての理不尽さも伝わってくる。2024/12/22