• ポイントキャンペーン

新潮文庫
精神分析医〈下〉

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 383p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784102022122
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

雲をつかむような探偵ゲームに巻き込まれたリッキー。残された時間もわずかとなって、万策つきかけていた。それでも、理不尽な罠に憤りをおぼえ、精神分析医ならではの反撃に出る。自殺したと見せかけて別人に成りかわり密かに調査を続けたところ、過去に数回治療を受けただけで自殺してしまった女性に行き着いた。ベストセラー作家が周到に仕掛けた騙りに次ぐ騙りのミステリー。

著者等紹介

カッツェンバック,ジョン[カッツェンバック,ジョン][Katzenbach,John]
ニュージャージー州生れ。バード・カレッジ卒業。『トレントン・タイムズ』や『マイアミ・ヘラルド』紙で新聞記者を務め、1982年にデビュー作『真夏の処刑人』を発表するや、アメリカ探偵作家クラブ賞にノミネートされる。その後も、『旅行者』(’87年)や『理由』(’92年)といったサイコ・スリラーを次々とベストセラー・リストに送り込む。映画化された作品も数多い。現在はマサチューセッツ州西部に在住

堀内静子[ホリウチシズコ]
神奈川県生れ。明治学院大学大学院修士課程修了。英米文学翻訳家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ネコベス

24
精神分析医のリッキーに手紙が届く。「お前は私の人生を破壊した。私はお前の人生を破壊するつもりだ」という内容で二週間以内に自殺しなければリッキーの親類に不幸が訪れるという。その後次々と周囲で嫌がらせや不審死が起こりリッキーは手紙の主の正体を突き止めるため昔担当した女性患者を調べる。前半は徹底的に追い詰められ、後半反撃に転じて陰謀の主を突き止め追い込んで行くノンストップスリラー。凝りに凝った設定で犯人が恨みを晴らすためにコストをかけ過ぎな気もするが酷い目にあった分終盤のリッキーによる復讐劇にカタルシスが宿る。2018/10/27

amber

3
精神分析医の巻き返しが凄い下巻。リッキーが逆に仕掛けて、ゲームをものにしていく。精神分析医ならではの、人の行動、考えなど、先をよむ力が物語に強く出ている作品でした。こいつを知っておかないと、自由に安心して暮らせない!もっともだ。例え一度死んだとしても。追い詰められた者の、執念は恐ろしい!!2013/06/08

monakamonnie

3
随分と以前に読んだけど、なぜか再読登録ができなかった。とことん精神分析医ならどういう行動に出るかといった観点から描かれたエンターテイメント。人一人を追いつめるにはどうしたらいいのかを描いたのが上巻なら、他者の目を欺くにはどうすればいいのかをつぶさに描いて、息詰まる展開で迫ってくるのが下巻。犯行の動機設定がちょっとイマイチなのと脅迫どおり要求に従わねば親類が死ぬとされていた当初のルールがなぜ遂行されないのか、細かいことを挙げればあるにはあるが、ひとまず一流のサスペンスものであることはまちがいない。 2010/09/14

うたまる

1
「きみは悔恨を感じないのか。何らかの罪悪感は?きみもその代償を支払うべきではないのか。報復されることは、責任を果たすことなんだ」……相手側の思惑に完全に踊らされた主人公の反転攻勢を描く下巻。先を読まれ続けた上巻に比べ、精神分析医として逆に相手側を翻弄していく様が小気味良い。しかし、そもそもお前が悪いんだろうという大前提と、復讐のため憐れなホームレスの社会保障番号と存在を奪い、最終章での脅迫ぶりを見るに何ともすっきりしない。主人公にもっと共感できれば良かったのだが。それでもこの表紙は大好き。2014/06/27

siva

1
上巻の前半はなぜか読み進めづらかったが、どんどん面白くなっていった。上巻は狩られる者、下巻は狩る者になる主人公の再生が気持ちいい。2013/08/04

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/375627
  • ご注意事項