出版社内容情報
絡み合う未来と過去。交差する三人の想い。あの日、不思議な少女は僕の目を見つめてこう言った。「わたしには、未来の記憶があるの。」ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人(もずみあると)。想いを寄せる空手女子との関係は曖昧なまま、未来の記憶を持つという不思議な少女の導きが、歩人の運命を大きく動かし始める。未来と過去が絡み合う三角関係のゆくえは――。切なくて儚いひと夏の青春がここに。
【目次】
内容説明
あの日、不思議な少女は僕の目を見つめてこう言った。「わたしには、未来の記憶があるの」。ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人。想いを寄せる空手女子との関係は曖昧なまま、未来の記憶を持つという不思議な少女の導きが、歩人の運命を大きく動かし始める。未来と過去が絡み合う三角関係のゆくえは―。切なくて儚いひと夏の青春がここに。
著者等紹介
緒乃ワサビ[オノワサビ] 
1988(昭和63)年、神奈川県生れ。早稲田大学先進理工学部卒。大学在学中にイラスト制作会社を創業。2016(平成28)年からビジュアルノベル開発に業態変更し、ゲームブランド〈Laplacian〉を立ち上げる。企画・原作・シナリオを担当した「白昼夢の青写真」は、英語、中国語にも翻訳され、国内のみならず、海外にも多くのファンを持つ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
オセロ
46
          
             これは良かったですね! あらすじから結末は凡そ予想出来るんですよ。ただ、ところどころにある違和感と少年少女たちの複雑な人間関係と過去などが絡み合って明かされた結末はまさに衝撃。ノベルゲーの発売が決定しているそうですが、気になる方はぜひとも原作を手に取って欲しい作品です。2025/07/17
          
        よっち
20
          
            ピアノの音を失い、弟の才能に影を落としながらも懸命に生きる高校三年生の茂住歩人。彼が未来の記憶を持つという不思議な少女・沙莉と出会う青春小説。心因性でピアノの音だけが聞こえなくなってしまい、弟のために全てを費やす歩人。彼を気に掛ける絵莉との何とも曖昧な関係と、文化祭で歩人の前に現れた未来が視えるという少女・沙里。それぞれに抱えるものがあって、それを掘り下げていくことで物語が動いていく中、明らかにされる違和感の真相から至った結末には何とも切なかったですが、タイトルを回収する終盤の展開はなかなか秀逸でしたね。2025/07/30
          
        イシカミハサミ
16
          
            タイトル通りの青春小説。  ピアノの音だけが聞こえない少年。 未来を知っているという少女。 ちょっぴりSFチックなボーイミーツガールの結末。  作品は十分面白かった。 エピソード全体がちょっと影のある話だったこともあってか シナリオがするっと進んでしまって 各キャラクターの味が薄味だったような印象はある。2025/08/01
          
        本の蟲
15
          
            ピアノの音だけ聞こえない心因性の症状。ピアニストとして才能あふれる弟。曖昧な過去の記憶。微妙な距離感の異性の友人。様々な問題を抱える高校三年生、茂住歩人の前に「未来の記憶がある」と語る不思議な少女が現れる。問題を全て解決すると宣言する少女を信じ、歩人は夏休みを彼女に預けるが…。前作『天才少女は重力場で踊る』であった文章の違和感もなくなって非常に読みやすい。期待していたSFではなかったが、歩人を置き去りに交わされる各登場人物の会話や、荒唐無稽に感じた部分も伏線として機能しており、読み返したくなる良作青春小説2025/09/22
          
        ほたる
12
          
            ひと夏の記憶を巡る物語。登場人物たちとその情景描写に瑞々しく透き通っているような雰囲気が感じ取れる。いったい過去に何かがあったのだろうと思わせられ、ピアノの音を取り戻すような展開になっているのが良かった。タイトルに強く結びつく終盤の流れ方はとても綺麗だ。2025/06/25
          
        


 
               
               
              


