出版社内容情報
この町には、死者を蘇生(そせい)させる秘術があるんだよ。生まれも育ちもここ信津(しなづ)町の、健康(たけやす)、昇太、由佳里は、町を支配する信津寺の住職で、悪辣非道な町内会長の権造を殺害することを決意する。酒に酔わせて風呂に沈めて、大成功!のはずだったのに……。なぜか翌朝、ラジオ体操にピンピン元気な権造が。「誰だよ! せっかく殺したクソジジイを勝手に生き返らせたのは!?」殺人犯が蘇生犯を追う、痛快なユーモアメタミステリーの超傑作、爆誕。
内容説明
生まれも育ちもここ信津町の、健康、昇太、由佳里は、町を支配する信津寺の住職で、悪辣非道な町内会長の権造を殺害することを決意する。酒に酔わせて風呂に沈めて、大成功!のはずだったのに…。なぜか翌朝、ラジオ体操にピンピン元気な権造が。「誰だよ!せっかく殺したクソジジイを勝手に生き返らせたのは!?」殺人犯が蘇生犯を追う、痛快なユーモアメタミステリーの超傑作、爆誕。
著者等紹介
五条紀夫[ゴジョウノリオ]
小説家。2023(令和5)年、新潮ミステリー大賞最終候補となった『クローズドサスペンスヘブン』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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yukaring
71
相変わらず発想が面白い五条さんのメタミステリ。殺した筈のクソジジイが生き返ってきた!誰が彼を蘇生させたのか?町内会長であり、色と欲にまみれた生臭の坊主の権造を風呂に沈めて殺した健康と昇太、由佳里。しかし次の日のラジオ体操に颯爽と現れる権造。誰が彼を蘇生させたのか?驚く彼らはこの町に伝わる「魂戻し」の秘術、魂玉の存在を知る。次こそは権造を完全に殺すべく魂玉を破壊したい彼らと彼らの策略に気づいた権造親子との玉の奪い合いが始まる。ユニークな掛け合いやドタバタ喜劇に笑えるがラストは少しほろ苦く切ない着地だった。2025/07/02
さっちゃん
48
信津(しなづ)町に住む健康(たけやす)・昇太・由佳里は、町を支配する町内会長の権造を殺害。しかし翌朝ピンピン元気な権造が登場。せっかく殺したクソジジイを勝手に生き返らせたのは誰だ!?/閉鎖的な田舎で若者が不満を募らせた結果事件を起こし、その邪魔をするのは誰なのか?と、蘇生の秘術という謎をメインに、ラストへ向けて隠された真実が明らかになる。蘇生犯の見当は早めにつくが、予想外の真相にはビックリ。ドタバタテイストから一転、ちょっと美しいラストにはジーンとした。この後、あの人は正気を保てるだろうか。2025/06/09
tosca
32
町の実力者である悪辣非道な町内会長を酒に酔わせて殺害したと思ったら、何故か翌朝にピンピンしてラジオ体操に出てきた。どうやらこの町には死人を蘇生させる秘密があるらしい…という始まりでさほど期待もしないで読んだので、ガッカリもしなかったけれど、何だかビミョー。でもこの作風は嫌いじゃないので、取り敢えず違う作品を読んでみる気はある2025/07/15
koma-inu
31
極悪な町内会長を、風呂に沈めて殺害!しかし、翌日のラジオ体操に普通に現れた。町内会長を蘇生させた犯人は誰か?殺人犯が蘇生犯を追う設定がユニークすぎる。中盤で蘇生方法とルールが明かされ、殺人・蘇生合戦という、ドタバタ劇に。見事なバカミス・・と思いきや、終盤は衝撃な展開に。蘇生ルールが分かった時にこの展開はよめちゃいましたが、それでもラストシーンはジーンときました。町のその後を想像すると複雑な気持ちです。表紙のコミカルさと、180度違う印象の読後感を味わえます。2025/07/20
よっち
30
町内会で殺人事件ならぬ蘇生事件が勃発。悪辣非道な町内会長の権造を殺害することを決意した幼馴染たちが蘇生犯を追う痛快ユーモアメタミステリ。生まれも育ちもここ信津町の、健康・昇太・由佳里の幼馴染3人組が、町を支配する信津寺の住職で悪辣非道な町内会長の権造を殺害。しかしせっかく殺したのに翌朝は元気な権造がいて、町の謎を解き明かし自分達の願望を達成するため蘇生犯を追う幼馴染たち。今回もまた逆転の発想がぶっ飛んでいて、ここまで来るともはや笑うしかない展開で、加速していった先に待っていた結末まで含めて面白かったです。2025/05/29
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