出版社内容情報
父の仇を討ちたい――。悲願成就のため、破鬼の巫女・御巫綺翠【みかなぎきすい】のもとへ弟子入りを望む青年剣士・物部総十郎【もののべそうじゅうろう】。偶然に彼と知り合った空洞淵霧瑚【うろぶちきりこ】は、総十郎の病を心配しつつも彼の稽古を見守るが、そんな中、極楽街では謎の剣士に襲われる人が次々と現れる……。綺翠とともに祓い屋を担う釈迦堂悟の師弟関係を描く中篇を含む二篇を収録。現役薬剤師が描く、異界×和風ファンタジー!
内容説明
天賦の才を持つ青年剣士彼の仇の正体は…?父の仇を討ちたい―。悲願成就のため、破鬼の巫女・御巫綺翠のもとへ弟子入りを望む青年剣士・物部総十郎。偶然に彼と知り合った空洞淵霧瑚は、総十郎の病を心配しつつも彼の稽古を見守るが、そんな中、極楽街では謎の剣士に襲われる人が次々と現れる…。綺翠とともに祓い屋を担う釈迦堂悟の師弟関係を描く中篇を含む二篇を収録。現役薬剤師が描く、異界×和風ファンタジー!
著者等紹介
紺野天龍[コンノテンリュウ]
1985(昭和60)年、東京生れ。2018(平成30)年、電撃小説大賞応募作「ウィアドの戦術師」を改稿・改題した『ゼロの戦術師』でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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さっちゃん
39
決して真面目に修行しているようには見えない釈迦堂悟が悟入した!?しかも独立して弟子を取るという。頭を抱える師匠の愛染に頼まれ様子を見に行く霧瑚。釈迦堂の生い立ちを知り、あまりに強い師弟関係を目の当たりにすることに…「月下悟入幻想」 父の仇を討つため綺翠に弟子入りを望む少年剣士の物部総十郎。そんな中、極楽街で謎の剣士に襲われる事件が起こり…「薄命剣客の呪害」/何度もさらりと凄いことを言う一冊。師弟愛にも心を打たれたけど、穂澄の淡い恋物語も良かった。おばちゃんキュンとしちゃうわ。狐面の狙いが気になるところ。2025/06/08
よっち
22
悲願成就のため、空洞淵の紹介で破鬼の巫女・御巫綺翠のもとへ弟子入りを望む青年剣士・物部総十郎。同じ頃、極楽街では謎の剣士に襲われる人が次々と現れる第9弾。突然悟りを開いたと言い出した綺翠とともに祓い屋を担う釈迦堂悟の変貌とその師・愛染の関係。そして父の仇を討ちたいと、呪いを抱えながらも綺翠に師事する総十郎の想い。悟りを誤解しているのでは?と見られていた釈迦堂の意外な一面が見えたり、総十郎の真相の先に暗躍する存在が垣間見えた一方で、見守りたくもなる思わぬ繋がりも生まれて今後に向けた新たな楽しみが増えました。2025/04/23
イシカミハサミ
20
釈迦堂、悟りを啓く。 薄命の青年剣客、現る。 の、二本立て。 前回の朱雀院のエピソードにつづいて 脇役を掘り下げていく回。 つまらなくはないけれど、盛り上がるわけでもない。 剣客は穂澄のキャラに厚みを持たせようとしたのかなぁ。 第2幕に入ってから何のストーリーも進まず、 ただただ各キャラクターのエピソードを足すだけの時間が続いている。2025/06/04
みどり
8
2本の短編と中編1本の構成と言えるかな。比較的、毎回そうだと思うけれど、幽世でも現世でも、怖いのは「人の情念」だなと。一応ルールとしては「一定の人数に閾値に達したら感染怪異らしいけれど、これを読んでいると「人数」に限らず、「個人の思い単体でも閾値を超える」と怪異化する気がする。そして、狐面がラストの引きに繋がってる。 2025/04/30
にぃと
7
シリーズ通算9巻目は2編収録。信仰だったり呪いだったり恋だったりとテーマがあり、謎解き要素もなるほどとなるものがあって面白かった。幽世の人たちも増えてきたのでそろそろ読み直した方がいいのかも、とも思ってきた。次巻でも新たな出会いがあるのか、物語、そして空洞淵先生と綺翠との関係にどんな変化があるのか、楽しみに期待したい。2025/07/05