内容説明
昭和20年8月、満州の朝鮮との国境にある町、安東で終戦を迎えた日本人は、八路軍、国民党、ソ連軍の勢力争いの狭間で、右顧左眄しなければならない立場を強いられる。しかし、この混沌と矛盾に満ちた町で、ひそかに情報収集、相互扶助活動を行い、帰国の日に備える一群の日本人がいた…。現在は記者として活躍する著者が自らの幼少時代を振り返って綴った、心の旅の記録。
目次
第1章 「ありなれ」の畔で
第2章 大草原の思い出
第3章 8月15日(水)、雨
第4章 モザイク模様の地図
第5章 僕たちの売買
第6章 冬の処刑場
第7章 鴨江書院の仲間たち
第8章 インタビュー構成・思想の青春譜
第9章 クーデター売ります
第10章 烈女お町小伝
第11章 エクソダス