新潮文庫<br> わからなくなってきました

新潮文庫
わからなくなってきました

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  • サイズ 文庫判/ページ数 327p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101463223
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

9回裏、8点差のゲームが3点差に。2死満塁で絶好調の3番打者登場、緊迫した場面で、アナウンサーが発する「わからなくなってきました!」という叫び。この紋切り型発言って、いったいなんなのか?そして、世界で初めて提唱された「胴上げの日常化」とは?「鉄道模型マニア」のリアルな哀しみは…などなど、言葉の意外なツボを、小気味よくマッサージする脱力エッセイ、満載。

目次

第1章 天の猿地の牛(距離はない・手をぱたぱたやる・東京の坂道;投げるに値する・親切・やさしくわかるコクヨの原稿用紙;がまんする人・確認しない人・タレントの人 ほか)
第2章 はじめに賢いものござる(サソリ;図書館の本;ネットサーフィン ほか)
第3章 読む人は幸いだ(まったいら―南伸坊『笑う哲学』;一人では絶対に帰れない―竹中直人『少々おむづかりのご様子』、小玉和文『スティル・エコー』;「なんか、あったから」―松田一郎・成田伝蔵『きのこの見分け方』 ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

*すずらん*

49
いやはや わからなくなってきました。この世の中の些事が、そして宮沢章夫という人が。本当にこの人の着眼点は面白い。そしてそこからのホップ・ステップ・ジャンプ方式には脱帽です。どこに着地するかなんてわかりません。いや 跳んだままです。宮沢さんの日常は、ポップでカラフルなんだと思います。何よりもこの方は、根っからの本好き!知識に貪欲で、疑問を持ったら何でも調べる。関連書をとことん読む。毎日を100%愉しんで生きている人です。何だか少年のよう…って、惚れ惚れしている私に、私は何だかわからなくなってきました(笑)2013/12/01

アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

46
日常にあるモノ、言葉、現象など、著者の宮沢章夫さんの独特の感性に引っかかったことを題材に、今いる地点から、ホップステップジャンプ方式でどこか別のところへ連れて行かれるエッセイ集。ニヤニヤしてしまうおそれあり。外読み危険本。2016/08/11

メタボン

37
☆☆☆☆ 大好きな宮沢章夫の脱力系エッセイを再読。やはり破壊力がある。東京の坂道、確認しない人、こんなにとれました、つぶれる、人を不安にさせるスピード、だめになってゆく、都市の闇、盛岡といい人、ピースが特に面白かった。と、各題だけ並べても宮沢章夫的ワールドがにじみでてくる。2017/05/15

saga

34
【古書】読メお気に入りの方が教えてくれた。タイトルに惹かれ本書を探したが、古書の取扱いしかなかった。何と脱力系のエッセイだろう。そして、第1章では一回の連載に脈絡のなさそうな三つのテーマで惜しげも無く書く斬新さ。タイトル以外に「だめになっていく」も好きだ。時に哲学的な内容が良い。<大人=子ども>の論は目から鱗だった。2013/11/09

阿部義彦

21
過去に単行本で読んだけどBOOK・OFFで文庫を見つけたので軽く再読。どうやったらこんな文章が書けるのか、狙わないで筆に任せて一筆書きのように行って最後には投げ捨てる技は他には真似が出来ません。笑える人とはお友達になれます。2017/03/17

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