新潮文庫<br> 随想 春夏秋冬

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新潮文庫
随想 春夏秋冬

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  • サイズ 文庫判/ページ数 166p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101444604
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

音楽の道をあきらめ、文学を志した十代。大学では英文科に籍を置くもののフランスの詩に心惹かれた。稲垣達郎、小沼丹、新庄嘉章…錚々たる師の学恩に導かれるも道は険しく遠い。雑誌記者を経て、競馬で食いつなぎ、結婚後は、英語の私塾で糊口をしのぐ。クラシック音楽、古典文学、写真、陶器、書と様々な学びを得て二十数年、曙光が漸く身を照らし出した。著者の文学的軌跡を刻む傑作随想。

目次

春の川
夏の靴
秋の歌
冬の見合い
旅のはじまり
書道
信楽
紙のピアノ
小沼先生のほめことば
夏姫の怪〔ほか〕

著者等紹介

宮城谷昌光[ミヤギタニマサミツ]
1945(昭和20)年、愛知県生れ。早稲田大学第一文学部英文科卒。出版社勤務等を経て’91(平成3)年、『天空の舟』で新田次郎文学賞を、『夏姫春秋』で直木賞を受賞。’93年、『重耳』で芸術選奨文部大臣賞受賞。2000年、司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

akira

23
エッセイ。 宮城谷さんのエッセイははじめてかも。いい内容だった。あれだけ中国古代文学を出版し、私達が知らない世界を開拓してきた著者にもこんな苦悩があったとは。作家になるまでの過程、結婚、そして数々の名作が生まれる流れがそこにある。 原書にあたる感動を書いた一節。翻訳にも味があるのは事実。だが、それを自分と直で読めることの感動は知らない。今更ながらにも、原書に当たる挑戦はしてみようと思う一節だった。 「翻訳されたものではなく、英語の世界にいるホームズとワトソンに会うのは、何と爽快なことか」2022/01/26

やまちゃん

11
短いエッセイで淡々とさりげないが少々変人と思われる。米作家ポオの書き出しのアルファベットが「黄金虫」は豊かさのM、「盗まれた手紙」は覆われたもののA、「アッシャー家の崩壊」が下降を暗示しているDではないかなど原文の魅力を教えられた。本筋は古代中国の歴史小説家で「歴史を知ると知らないでは人生の豊かさに大いなる差が生じる」などだが写真など趣味が多くて幅のある人だった。2017/12/31

BIN

7
宮城谷さんの回想集といったところか。英文科出身なのにフランス詩(翻訳版)に凝っていたことや、故郷蒲郡や恩師のこと等が綴られている。土壇場まで就活しなかったことや陶器が好きなことは知らなかった。小沼先生などいい先生に恵まれたんだと思いました。お見合いの席で沈黙の方が長かったけど苦痛ではなかったと思える奥さんに出会えたのは羨ましい限りです。2017/12/14

モビエイト

5
宮城谷さんは遅咲きだったのと英文科だったのが意外であり面白いと思いました。2017/11/28

勝也成瀬

3
薄い本なのでサクサク読めそうかな、と思ったら、意外に時間がかかってしまった。著者の本はよく読むが、人となりがわかって面白かった。思則得之はいい言葉だなと思った。2017/11/30

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