新潮文庫
乗り遅れた女

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  • サイズ 文庫判/ページ数 299p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101443096
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

新幹線に乗り遅れたと、東京駅から新潟までタクシーを飛ばした女は、好物のはずの夕食の蕎麦をなぜ残したのか?―「乗り遅れた女」。深夜タバコを買いに出、交通事故に遭った男の妻とその犯人は、なぜ監察医に会いに行ったのか?―「三分のドラマ」。もしかしたら犯人は私だったかもしれない…。身近で緻密なミステリー6編。

著者等紹介

夏樹静子[ナツキシズコ]
1938(昭和13)年、東京生れ。慶応義塾大学英文科卒。在学中からNHKの推理番組の脚本を手掛ける。結婚で一時中断するが、’69年江戸川乱歩賞に『天使が消えていく』で応募、執筆を再開する。繊細な心理描写を用い、社会性に富む題材を扱う。’73年、『蒸発』で日本推理作家協会賞、’89年に仏訳『第三の女』でロマン・アバンチュール大賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

えにくす

100
女性が主人公の全6話からなる、ミステリー短編集。①【乗り遅れた女】最終の上越新幹線に乗り遅れた女が、タクシーで新潟に向かう。②【三分のドラマ】夜にタバコを買いに出た男が、車に轢かれ亡くなる。運転手は道路に寝ていたと言い、男の妻は元気だったと証言。家を出て三分の間に何が?③【ママさんチームのアルバイト】健全なスポーツチームと思いきや、その正体は悪の軍団。彼女たちが仕掛けた悪巧みの行く末は?④【あのひとの髪】夫の通夜の席で見知らぬ女が「奥様、折入ってお話が」「実は私、旦那さんの子を妊娠しております」★3.82024/03/19

yumiDON

23
初読みです。身近な舞台で起こる、ちょっとした悪意から起こっていく犯罪を描いた短編集。刊行は昔で、かなり時代を感じさせるワードが出てくるが、古くさい感じが全くしない。文章もとてもシンプルで読みやすい。どこかで読んだ気がする話が多く、新鮮な驚きというのは特になかったが、面白かった。他の作品も読んでみたい。お気に入りは、因果応報な結末に痺れた「独り旅」。この本は因果は巡る、というのを感じる話が多かった。2015/04/26

すきま風

6
うまい。毎度ながら夏樹作品は読者を楽しませてくれる。殺人、病死など様々ながら、人の死がこんな風な偶然の上になりたっていたのだとしたら…とぞっとさせる「独り旅」。どんな展開になるのかとハラハラさせられた「ママさんチームのアルバイト」。愛妻家の夫の突然の訃報と、そこに突如現れた、夫の子を身籠っているという女の思いに考えさせられる「あのひとの髪」。どの作品も一筋縄ではいかないながら、人間味のあるものばかり。夏樹作品に外れなし。2017/09/28

にせものばかり

6
夏樹さんの短編集。どれもおもしろかったですが、特に「三分のドラマ」がよかったです。2014/02/22

アンドウ

2
タイトルに惹かれて買った本。ふつうに面白くてその後も何冊も夏樹さんの作品は読んでいるが、やたら男女の痴情の縺れとか不倫とかを毎回のように読まされるので食傷気味。ただこの本はオススメの短編集だと思います

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