内容説明
他人の目には理想のカップルだが、二人だけになると異常な嫉妬を露わにする弁護士を夫に持った妻の孤独な悩みと、終日妻への不信感に苛まれるその男。―現代人が直面するさまざまな疲労・倦怠・空虚と、一歩間違えれば悲劇が生まれる現代の恐怖を題材にした表題作ほか、いずれも一見平穏な日常生活の下に潜む意外な犯意や、犯人の心理を鮮やかに捉えた2編を収録する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ますみ
2
出版されてからかなり経ってますが、それでもけっこう楽しめます。これは短編集だったのだけど、その分、リズムがよかったかも。2019/10/10
さだはる
2
2017年14冊目。特にひねりがあるわけではありませんが、安定感抜群で面白かったです。脳内変換で霞夕子が市原悦子さんになってしまうんですけど、なんでかなぁ。2017/04/13
K K
2
非常に楽しめました。1988年作品というから驚き。やはり夏樹静子はいいですね。特に嫉妬深い弁護士の話は面白かった。2016/10/07
コマンドー者
1
霞夕子シリーズの1作目。3編収録。いわゆる倒叙形式の推理短編になっている。倒叙推理としてはトリックなどはオーソドックスな感じだが、取り上げているテーマは今読んでも古びていない。2024/03/02