内容説明
私が愛するだれかが、私を愛するだれかが、私を見失わないような、みようと思えばいつでも、すぐにみつけられるような場所に、私は常に立っていようと思う。私にとって最も大切なことは、あの、同じ悲しみでありよろこびを、みとめあえる人々の存在を確信することである。―詩、物語、掌編小説、イラスト…銀色夏生の彩りゆたかな初期作品集。書下ろし作品と、近況Q&Aも収録。
目次
「チンゲンサイの丘」
「鳥の声」
「皿の上のクリ」
「オムライスのひとりごと」
「バラの使者」
「果物たちの言い合い」
「椰子の実の告白」
「バウムクーヘン革命」
「犬が追いかけてくる」
「割った竹たち」
「割れたちゃわん」
「ふくらはぎが光った子」
「おはじき村長」
「こんぺい島」
想像カフェ「夕日カフェ」
「木の間の葉っぱカフェ」
「川の石カフェ」
著者等紹介
銀色夏生[ギンイロナツオ]
1985(昭和60)年、はじめての詩画集『黄昏国』(河出書房新社)を刊行。詩集、エッセイなど、著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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toki
6
人生初に読んだ銀色夏生さんの詩集。詩なのか。童話なのか。はたまた散文なのか。 カテゴリ不明。なんなら8割がた意味不明。でも、なんだか引き付けられて、留学時に発作的に読みたくなり、和書を取り扱う大型書店をはしごしてまで買った本。何回読んでも、よくわからないけど5文字読書感想文があったら、『なんだこれ』も、書くしかないのだけどやっぱり、時々開く本。ウンウンうなって理解に努めたくたくたの脳に最後の『超えられないなら、くぐっておいで』がガツンと響きます。鮮やかな発想の転換の明るい薦め。2014/01/15
潮
4
ちょっと休憩がてら、久々に詩を読みたくなった。年頃に合うかなあとこの作者のものをセレクト。初めてだ。自分が透明になっていくような浮遊感がずっと共にあった。2018/02/11
Re哲学入門者
3
隠れ名著。意味不明系ともとれるが、言葉にできない何かを感じる。2025/05/10
ひろちゃん
3
読んでいて、青年期の男の子になったような気分でした!2015/09/13
千羽さん
1
どこか懐かしい、子供が見た風景のような印象なのに、子供の世界にはあまり馴染みがない静けさと孤独に満ちている。そんな印象の作品たちでした。詩とも小説とも絵本とも呼べそうな、少し不思議な物語は初めての感覚でした。「たくさんの青い玉の世界」が好き2018/03/15
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- 和書
- 女子アナにも程がある