内容説明
北の富士と貴ノ花、輪島と北の湖など、土俵を彩った名勝負の裏のドラマを描く「戦後遺恨相撲列伝」。無敵の横綱双葉山の69連勝、実は―「双葉山は『87連勝』だった」、大乃国をはじめ、巨漢力士の大半が栄養過剰による運動不足なのを指摘した「相撲界を直撃した『過保護育て』の付け」など、大相撲を支える裸の戦士たちの姿を写し出し、知られざる土俵の裏側に光をあてる。
目次
相撲の醍醐味
戦後異能力士列伝(「若ノ花は軟体動物である」;暴れん坊・陸奥嵐と「潜航艇」岩風;胴長・琴ケ浜と手長・若葉山;長身・鳴門海と打棄り名人・若浪;「起重機」明武谷と「三所攻め」那智ノ山;「押しの一手」若羽黒と栃光;「土俵の魔術師」2人―貴ノ花と栃赤城)
戦後遺恨相撲列伝(23年秋場所―増位山・東富士戦;33年秋場所―北の洋・栃錦戦;35年初場所―柏戸・大鵬戦;37年春場所―佐田の山・豊山戦;47年初場所―北の富士・貴ノ花戦;49年名古屋場所―輪島・北の湖戦)
戦場の芸術
相撲講談―土俵の修羅たち
王と貴ノ花
カメハメハ大王の贈物―高見山大五郎
空前絶後「土俵際の仕切り」―放駒長吉 相生松五郎
貘を喰った男―安芸ノ海
双葉山を破った「もう一人の安芸ノ海」―綾川
成金王の金を蹴飛ばした豪傑―二代目朝潮
高砂部屋“第二の親方”と占い師―大林、四賀ノ峰
相撲隠語になった男―源武山
「敢闘精神なし」で出場停止処分―青葉山・竜王山
まわしに枕草紙、ねずみ小僧で勝つ―大邱山、増位山
永遠のひとつの力士理想像―天竜
東京大空襲に死す―松浦潟、豊島
双葉山は「87連勝」だった
日本最高の相撲通―天皇裕仁
相撲界を直撃した「過保護育て」の付け(「相撲部屋宿舎現金盗難事件」の謎;花のサンパチ;畑中栄一相撲協会診療所長の警告)
学生に告ぐ「プロは甘くない」(学生横綱豊山への足枷;「アマとプロ」の差がちぢまったという錯覚)
相撲革新論(新国技館ブームの中で;入門前から糖尿病の新弟子たち;協会もマスコミも襟を正せ)ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヨードー
アヴィ
lovejoy