内容説明
僕らのバンドが、メジャーデビューすることになった!その頃、日本はバンドブームに沸いていた。無名だった若者が、次々とスターになった。ライブ会場は熱狂に満ちた。でも、ブームはいつか終わるものだ。大人たちは、潮が引くように去ってゆく。誰もが時の流れと無縁ではいられないんだ。僕と愛すべきロック野郎たちの、熱くて馬鹿馬鹿しくて切なかった青春を、いま再生する。
目次
岡田有希子の死んだ年
Nothing’s Gonna Change
高木ブー伝説
246の橋の上
バンドワゴン
男のコがデビューするということ
ビター・スイート・サンバ
青年が有名性を得るということ
そしてブームが到来し、のび太とブロンソンは踊った
のび太いろんな目にあう〔ほか〕
著者等紹介
大槻ケンヂ[オオツキケンジ]
1966(昭和41)年、東京生れ。’82年ロックバンド「筋肉少女帯」を結成。脱退後、2000(平成12)年より「特撮」のボーカリストとして活動を開始。’06年12月、筋肉少女帯の活動を再開する。またエッセイスト、小説家としても活躍。SF小説の賞である星雲賞を2年連続受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゼロ
110
筋肉少女帯・特撮の大槻ケンヂさんが語るバンドブームの栄枯盛衰。氏が語る自伝にも思えるが、コマコというリンダリンダラバーソールを履く少女がいるので小説にもなっている。90年代から00年代のバンドが多く登場し、多くの名前を聞いたことなかった。どれもブームの中で生まれ、ブームの終焉と共に解散していた。氏は人気が出た時に全能感があると書いてあり、その全能感が大きな不安になっていると書いてあった。ピエール瀧氏がドラえもんの着ぐるみをやっている奴がいても良いと書いてある。今もバカを全力でやるためにロッカーしている。2019/07/28
detu
50
この頃のバンドブームにはあまり、興味が無かったかなあ。「イカ天」も見るには見てたけどあまり記憶がない。「たま」の『さよなら人類』ぐらい。でもこの本はおもしろかった。ブルーハーツってこの時代なんだ。ダイヤモンドユカイはイクメンロッカーだし、時は流れるし速いね。池田貴族は闘病日記見たいの読んで知ったなあ。若いゆえに為せることは若いうちにやっておかなければならない。ナンテな・・・読み友さんのレビューにて知る。図書館本。2016/03/19
なる
49
80年代後半に訪れたバンドブームの渦中にいた著者が、その頃の自身や周囲を振り返る栄枯盛衰な青春ストーリーながらも、そのユーモアな文体によって程よく脱力感のある物語になっている。リアルに迫っているようで、実は脚色している部分もあるのかもしれないけれど、細かいことはさておき、好きな(というより自己救済の手段だった)音楽をきっかけにして自己実現がある程度できたことへの感謝と、音楽をはじめとするカルチャーへの想い、過ごした時代への愛が詰まっていて最後まで(あとがきに至るまで)嬉しくなる。何より最高すぎるこの題名。2022/02/15
ゆにこ
48
ナゴムレコード、ばちかぶり。もう最初から懐かしい。フェアチャイルドのyouは透明で可愛くて、後にバラエティー番組で活躍するとは思いもよらず。あの頃仲良くしてた友達はジュンスカが好きだったなぁと学生時代を思い出す。コマコもキュート。2016/03/10
てんちゃん
39
大槻ケンヂさんが体験したバンドブームを振り返った回想録。バンドのぶっ飛んだ面白さと、青春のほろ苦さが重なって、とても楽しい一冊だった。若さゆえの、強気と弱気。随所に出てくる彼女『コマコ』がとてもチャーミング。コマコの存在がこの本を文学にしている。余談だが、自分が高校生の頃、友人が著者の追っかけをしていたことを思い出した。著者は、いろんな事情を抱え、夜遊びを繰り返していた彼女の話を聞き、優しく受け止め諭してくれていた。この本を読んで改めて、オーケンいい人だなあと思った(^^)2016/04/21
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