内容説明
小学5年の時、近くの川で拾った土器のかけらを辞典で調べたら、朝鮮式土器だった―これが森少年と考古学の出会いであった。戦時中から遺跡探訪を続け、ノートに細かく記録した中学時代。荒れ果てた古墳の緊急発掘や占領軍キャンプ内での調査に追われた体験は、やがて壮大な森・遺跡学へと結実する。考古学の魅力を存分に綴った、自伝的エッセイ。
目次
第1部 考古学との出会い
第2部 敗戦直後の考古学
第3部 同志社大学に入ったころ
第4部 黒姫山古墳の発掘と研究会の結成
第5部 『古代学研究』の発行
第6部 青春の総括としての黄金塚の発掘
著者等紹介
森浩一[モリコウイチ]
1928(昭和3)年大阪生れ。考古学者。’99(平成11)年まで同志社大学に勤務し、現在、同志社大学名誉教授
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
K.H.
8
戦後の日本考古学の旗手による、考古学を軸にした自叙伝。戦中から終戦直後という時期に、これだけのバイタリティを発揮した少年時代の著者には頭が下がる。ただ、ちょっと若い学者に向けての説教じみているところがあるのが玉に瑕か。混乱のせいもあるが、学生にいろいろやらせたりしておおらかな時代だったのだな、という気がした。2022/12/25
ニコン
4
考古学者である著者の自伝ですが、考古学への思いがひしひしと伝わりました。この本は考古学を志している人だけでなく、いろいろな分野を志している人も是非お勧めしたい本です。2012/06/13
ナオ
1
研究者には謙虚さが求められる。2018/10/16