内容説明
月明かりに淡く浮かんだのは蹲る父と、鼻の脇に大きなほくろのある男。あのときは、幼子の見間違いと誰も相手にしなかったが…。建具職人の弥兵衛はなぜ刺し殺され、敵はなぜ逃げおおせたのか。月夜の晩から十一年後、敵は江戸に舞い戻る。惨劇の記憶が弥兵衛をめぐる人々の消せない過去をあぶり出し、娘を殺された慶次郎の古傷もうずく。文庫版大幅改稿で送るシリーズ初長篇。
著者等紹介
北原亞以子[キタハラアイコ]
東京生れ。石油会社、写真スタジオに勤務後、コピーライターとして広告制作会社に入社。その間に、創作活動を開始し、1969(昭和44)年「ママは知らなかったのよ」で新潮新人賞、同年「粉雪舞う」で小説現代新人賞佳作を受賞。’89(平成元)年『深川澪通り木戸番小屋』で泉鏡花文学賞、’93年『恋忘れ草』で直木賞、’97年『江戸風狂伝』で女流文学賞をそれぞれ受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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baba
29
月明かりの中、父を迎えに来た息子が目撃した事件から始まる事件に関わった人々の暮らし。木戸番シリーズは心温まる話で好きだったが、今作は悲しい話しの上に自分勝手で自己中心的な女ばかりが多く登場して正直イラッとした。事件も何とかまとまったがすっきりしない。2017/05/02
kazukitti
5
んーまぁ北原さんらしい発言小町に女と男のどぶ泥混ぜて煮込んだような作品w クソヤロウとクサレアマのシンドイ日常に訪れる、人の世に生きる平凡な人間の遣る瀬無さ故の愛しさ(北原さんにとってはw)の一瞬の癒しの光芒を切り取ったエピソード集ってのがいつものなんだけど、今回は短編集でなく長編。全体のしょっぱさはもう第一巻でこれでもかっつーくらい石くれでコメカミ殴りつけられるような話なんで、ソコはもうテンプレなんだけど、ちょっと本来ならいくつかに分かられるであろうお話が1本の流れに組み込まれてるから、まぁわかり難いw2021/02/11
TARO@オバロ熱
4
この本を読む人たちへ。 「人物相関図を書きながら読むことをお勧めします」 シリーズ初長編もあっていつもより登場人物が断然多い上に複雑に絡む&昔のことまで絡むので、相関図描きながら読み進めるのがいいですよ。相関図は大きめの紙に書くのが吉。出てきた人物がもれなく色んなとこと繋がりまくるので、各キャラの情報も直接その相関図に書きこむんじゃなくて少し大きめの付箋か何かに書いて後から移動できるようにしておくといいかも。(昔のことも絡むので昔の名前とか、昔の住所なども出てくるので)2014/04/13
4fdo4
3
あまりに複雑に人間関係が絡み合うので 途中で分からなくなる。 名前も、おあさ・ありき・おてい・おふきと なんとも覚えにくい。私だけでしょうか? 終盤にかけて、紐解かれていくのですが ちょっと無理がありすぎか。 2013/01/10
papako
3
短編連作長編かな。ひとつの事件をいろいろな登場人物の視点で描いてある。ちょっと気になるのは、登場人物の女性の流される生き方を肯定するような部分。『しょうがない』ではすまされないと思うのだけれど。今回の話はあまり好きではなかった。2012/08/16




