出版社内容情報
さくらももこ[サクラ モモコ]
著・文・その他
内容説明
小さい頃から絵ばかり描いていた少女は、17歳の冬、一冊の絵本にひと目で恋をしてしまった。作者の名はエロール・ル・カイン。その少女はさくらももこ。彼に弟子入りしたいとまで思いつめた少女ももこ。そしてついに、憧れの人の地を訪ねることに!だけど、チャララ~ン、やっぱり思いもよらぬ爆笑珍道中。イラスト満載、涙と笑いの桃印エッセイ。巻末インタビューにもエピソードがいっぱい。
目次
第1回 ル・カインとの出会い
第2回 原画をみにいく
第3回 ウェッジウッドの町
第4回 イアン・キールさんの家に行く
第5回 ロンドンの街とペニーシブソンさん
おまけ ライカのこと
特別インタビュー 絵についての思い出
著者等紹介
さくらももこ[サクラモモコ]
1965(昭和40)年、静岡県清水市に生れる。’86年、『ちびまる子ちゃん』を「りぼん」に連載開始、’89(平成元)年、講談社漫画賞を受賞し、’90年にはTVアニメとなって国民的人気を獲得。エンディングテーマ「おどるポンポコリン」の作詞も担当、同年のレコード大賞に輝いた。以来、ナンセンスとメルヘンとお笑いが絶妙にブレンドされた作品世界で大活躍を続ける
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
chimako
69
TARAKOさんが亡くなった時に「まるちゃん」が結構生活の一部だったことを思い知った。アニメが始まった頃のまるちゃんと娘は同じ年で、映画では弟の友だちが声優で出たり、サザエさんよりまるちゃんが好きで子どもたちがいなくなった日曜日にも夕方6時はフジテレビ。そんなまるちゃんの作者さくらさんが大好きなエロール・ル・カインについてのエッセイ。さくらさんのリスペクトぶりが良くわかる。時代なのか、今だったら書かないよねと思われることも堂々と。清里のえほんミュージアムは近いのでぜひ訪ねてみようと思う。孫のKちゃんと。2024/05/30
Tetchy
59
さくらももこが曼荼羅のようなイラストを書くのは、アジア、特にインドの影響が強いのかなと漠然と思っていたのだが、まさかフランスの画家の影響とは知らなかった。しかし、当初はル・カインの旧知の方々を訪ねてその人となり、彼に対する想いを共有するのが目的でイギリスに行ったはずなのに邂逅の時に居眠りをしたり、予定外のウェッジウッド工場見学の方がやたら元気で充実していたりするのはもはやこの作者の人柄でしょうな、愛嬌、愛嬌。しかし、歳を取ってもいつまでも絵に感動する、そんな感受性をずっと持っていたいものだ。2009/08/11
milk tea
43
憧れていたエロール・ル・カイン、享年47歳。若くして亡くなれたことを悼むさくらさんだが、彼女も53歳でこの世を去った。さくらさんが愛したル・カインの絵が「えほんミュージアム清里」で常設されているという。機会があれば行ってみたいと思う。2020/12/26
メルティ
37
さくらももこワールド堪能しました。エロール・ル・カインという画家が大好きなさくらさんが、その人の住んでいた地を訪ねる話ですが、カラーイラストや、写真がたくさん載せられていて、本文も本当に笑えて面白いので、薄い本なのにこんなに満足感があるなんて!とホクホクしています。巻末インタビューでは、さくらさんの、自分の気持ちにとことん正直で、“誰がなにを”よりも、自分がどう感じるか、どうしたいのかという事をきちんと分かって大切にしてらっしゃる、その気骨な精神に感銘を受けました。もう本当に“大物”って感じ。好きだわ。2014/03/21
春が来た
34
簡単に描ける”まるちゃん”の絵だけれど、動きや表情はとっても豊か。表紙やイラストはとっても繊細。色彩も大好き。さくらももこさんが憧れていた”エロール・ル・カイン” 。名前がエロの巻物みたいって、たしかにそんな感じがしてくる。ル・カインとさくらももこさんの絵が、ページのあちらこちらにあって、 ”コジコジ” もたくさん出てきて(それもカラーで)、これはもう宝石箱のような本。この本で知った、ル・カインの絵本も読んでみたい。そしてそして、おーなり由子さんって漫画家だったんだ!と今更知る。 2019/12/30
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- 和書
- 国境 〈下〉 文春文庫