内容説明
華やかで力強いピアノの魂とともに―。何も知らず母に連れられて行った三歳のレッスン。十五歳でソリストを務めたN響世界一周演奏旅行。十八歳でジュリアード音楽院に留学して味わった挫折感。自らの人生をユーモラスに描き、国際コンクールの舞台裏、かけがえのない友人や恩師、そして日本の未来への想いを綴った文章の数々…。亡くなるひと月前まで書き継がれた最後のエッセイ集。天才少女と謳われ、21歳でショパン・コンクールに入賞、審査員としても世界的に活躍した名ピアニストの眼―。
目次
第1章 ピアニストの大冒険(先生が恐い;「聴き手」という師 ほか)
第2章 コンクールの審査席(隣のレフ・ブラセンコ;切ない私の「海馬」 ほか)
第3章 日本のピアニズム(ピアニストが「陳情」する;芸術文化立国ジャパン! ほか)
第4章 思い出のマロングラッセ(大人になりたくない;継続は力なり ほか)
著者等紹介
中村紘子[ナカムラヒロコ]
1944‐2016。三歳で、桐朋学園音楽科の前身となった「子供のための音楽教室」第一回生として井口愛子氏に師事。慶應義塾中等部三年在学中、日本音楽コンクールにおいて史上最年少で第一位特賞を受賞。翌年NHK交響楽団初の世界一周公演のソリストに抜擢され、天才少女としてデビュー。その後、ジュリアード音楽院で日本人初の全額奨学金を獲得、ロジーナ・レヴィン女史に師事。第七回ショパン・コンクールで日本人初の入賞と併せて最年少者賞を受賞。チャイコフスキー・コンクール、ショパン・コンクールの審査員を歴任。浜松国際ピアノコンクールの審査委員長も務めた。大宅壮一ノンフィクション賞を受賞した『チャイコフスキー・コンクール』などの著書でも知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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