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新潮文庫
ぼくの大好きな青髭

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  • サイズ 文庫判/ページ数 294p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101385341
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

若者たちを容赦なくのみこむ新宿の街。薫が必死で探す、謎の「青髭」の正体は――。切実な青年の視点で描かれた不朽の青春小説。

月ロケット・アポロ11号の月着陸の夜、若者の夢を乗せた葦舟ラー号が沈んでいく。突然自殺を図った同級生高橋の「親友」として、熱気渦巻く真夏の新宿に飛び込んだ薫が知ったのは、若者の夢と挫折を待ち受けて消費し発展する現代社会の真相だった。そんな時代をなお愛し続けなければならないのか……。「豊かな社会」へと向かう時代を、切実な青年の視点で描いた不朽の青春小説。

内容説明

月ロケット・アポロ11号の月着陸の夜、若者の夢を乗せた葦舟ラー号が沈んでいく。突然自殺を図った同級生高橋の「親友」として、熱気渦巻く真夏の新宿に飛び込んだ薫が知ったのは、若者の夢と挫折を待ち受けて消費し発展する現代社会の真相だった。そんな時代をなお愛し続けなければならないのか…。「豊かな社会」へと向かう時代を、若者の切実な視点で描いた不朽の青春小説。

著者等紹介

庄司薫[ショウジカオル]
1937(昭和12)年東京生れ。日比谷高校を経て、東京大学法学部卒。’58年、『喪失』(本名の福田章二で執筆)により中央公論新人賞受賞。’69年『赤頭巾ちゃん気をつけて』で芥川賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ステビア

24
ぼくの大好きな『ぼくの大好きな青髭』を今年も読めた。幸せだ。そしてこれは本当に傑作。シリーズ中でこれが一番だと思うんだけど、同じ意見の人は少ないようだ。夢の終わり。「この青髭を好きになるなんておれに出来ると思うかい?」2015/05/06

kikuchista

19
4部作の4作目だが、一番読みやすかった。意外にあっさりとした読後感。2017/03/10

ステビア

13
やはり『青』が最高傑作との確信を深める。この透明感、寂寥感。「祭りのあと」「ぼくたちの失敗」…。ぼくも青髭が大好きだよ。2014/04/02

おおにし

13
黒頭巾では薫くんのお兄さん世代である全共闘世代の蹉跌を描いていたが、この青髭では薫くん世代の敗北を描いていたのだということに再読して初めて気がついた。友人高橋の自殺の原因をつきとめに新宿で出かけた薫くんだが、高橋やその仲間たちが抱える現実の重さを知り、戦わずして負けを認めてしまったのだった。新宿御苑からの都会の美しい夜景を見ながら、自分の非力さを実感する薫くんがとても悲しく感じた。1969年は日本の若者たちにとっての大きな分岐点であったことを庄司薫はこの小説で書きたかったのかもしれません。2012/11/18

yamatoshiuruhashi

11
昭和51年の単行本購入時に読んだだけで、読み返すことのなかった唯一の庄司薫作品。「あわや半世紀のあとがき」のおかげでここまで到達。解説には絶賛されているが、私にとってはやはりそれまでの三部作と異なる別の物語。あさま山荘、連合赤軍などを知っているのに、知らないふりをして書かれ読まれる作品には、別の約束事があるような気がする。それでも36年ぶりの御対面なのに忘れていないフレーズをたくさん発見した。これはこれで作者の絞り出すような一作なのだと改めて思う。2012/10/15

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