内容説明
低予算爆笑CM、即席麺、お菓子のオマケ…。大阪の濶達な空気が生んだ独自の発想と想像力。鴻池、住友の昔から現代にまで息づく船場の商売術。本書では大阪商法を中心により深く大阪を追究する…だけじゃなく、裏切られても裏切られても阪神の応援に声を嗄らし、お好み焼きは、はふはふ言いながら必ずコテで喰う、謎の大阪人に楽しく可笑しくディープに迫ります。上級者仕様。
目次
第1章 絶唱、六甲おろし―阪神タイガース
第2章 庶民グルメの味―お好み焼き
第3章 奇想天外の才覚―インスタント・ラーメン
第4章 ちゃうちゃう―大阪弁は、いま
第5章 ピカピカ、イキイキ―ファッション
第6章 清く正しく美しく―宝塚歌劇
第7章 みんながタレント―テレビ番組
第8章 元気に本音で語る―コマーシャル
第9章 商都のイベント―天神祭
第10章 大阪、生々流転す―船場商法
第11章 昭和、経営の神様―松下商法
第12章 目立ちたがりの商法―サントリーとグリコ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
92
前作がすごく面白かったので続編のこちらも読んでみた。大阪はインスタントラーメンやミスタードーナツが誕生した地でもあり、東大阪の町工場ではびっくりするような世界的な部品を作ってたりする。また大阪弁は地域によってかなり差があることや、アイデアマンで商売人な大阪人気質などなど住んでみないと気づけなかったようなことがわかりやすく書かれ、ついつい納得してしまう。特に、同じ商品でも関東と関西ではCMが全く違う点など、思わず頷きながら笑いながら読んでしまった。2013/04/14
mr.lupin
51
大阪の文化が良く分かった一冊。うん、うんと頷ける個所もあったり、逆にえ〜そうだったのと思える事もあったりで大阪学を学べる事ができた。大阪は魅力一杯の街であり、そこを行き交う人達は素敵な人ばかりな気がしてならない。☆☆☆★★2018/09/02
Walhalla
24
大阪を語るにも色々ありますが、今回は、阪神タイガース・粉モン(お好み焼き、たこ焼き)・テレビCM・グリコのオマケなどにスポットが当てられていました。大阪のディープな部分が面白おかしく描かれていましたね。私は大阪人ではありませんが、言われてみれば、お好み焼きを焼いている最中にコテでペンペンと叩いているなぁと、しみじみ思いました・・。2018/05/14
九曜紋
8
1997年刊。再読本。「大阪には大阪の良いところがある。」それは当然のことだ。であるならば、過剰に「反東京」を叫ぶのではなく、その文化の独自性を素直に主張すればよい。しかし、「なにわのど根性」は江戸の「粋」、東京の「洗練」に対して分が悪い。ひとつには言葉を含めた大阪が生来的に身に纏う「道化性」ゆえに、そして大阪人自身が東京で生き残るために、道化性を拡大再生産しているようにしか私には見えない。本書の中で決して少なくはない「大阪アンチ」を納得させるだけの論拠が提示されているかどうかはいささか疑問ではある。2025/03/26
ナツ
3
大阪について、大阪発の企業について、大阪の言葉についてなどまさしく大阪学!内容もしっかりしており読みごたえもあった。10年ほど大阪に住んでいたのでどれも納得!面白かった。特にコマーシャルの章は、東京との違いも分かり良かった。2015/07/22




