出版社内容情報
大黒屋前の橋普請の最中、野分によって江戸は甚大な被害を受ける。一方で総兵衛は絵師歌麿の禁制に触れる一枚絵を追うのだが……。
総兵衛は大目付本庄義親邸で喜多川歌麿なる稀代の浮世絵師と出会い、その絵と人物に不思議な魅力を感じさせられた。一方、私財を投じて掛け替えることとなった橋普請が進む中、強大な野分によって江戸の町は大打撃を受ける。折しも復旧に奔走する総兵衛の元に、歌麿が極秘裏に徳川政権の禁令に触れる絵を描いているという報がもたらされた。総兵衛は手を尽くして歌麿を追うのだが。
内容説明
総兵衛は大目付本庄義親邸で喜多川歌麿なる稀代の浮世絵師と出会い、その絵と人物に不思議な魅力を感じさせられた。一方、私財を投じて掛け替えることとなった橋普請が進む中、強大な野分によって江戸の町は大打撃を受ける。折しも復旧に奔走する総兵衛の元に、歌麿が極秘裏に徳川政権の禁令に触れる絵を描いているという報がもたらされた。総兵衛は手を尽くして歌麿を追うのだが。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942(昭和17)年、北九州市出身。’81年『闘牛士エル・コルドベス一九六九年の叛乱』でドキュメント・ファイル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とし
122
新・古着屋総兵衛「たそがれ歌麿」9巻。今回は新しい影様九条文女の初めての命と忠吉、九輔、新羅次郎、田之助、天末、魚吉、だいなごん改め正介達の成長と活躍かな、鳶沢、柘植、池城、今坂一族以外に大工の棟梁隆五郎、来一郎親子が一族の仲間になった事かな、ハラハラドキドキの派手さはなかったような次巻への布石なのか。2014/12/30
ケイ
78
古着屋総兵衛の1、2巻からいきなり9巻に飛んだので、話についていくのに最初は戸惑った。本業である裏家業もあり、橋をかけ替えようとするも、未曾有の大雨に見舞われる。被害を受けた町にお見舞い金を散財するが、その結果味方も増えた。この架橋の話しと同時に浮世絵描きの歌麿の話が平行して進む。問題になるほどの腕前になる絵を目にしたいものだ。浮世絵や春画をじっくり見てみたくなった。2015/01/30
tengen
56
薩摩との休戦でひと段落。 次の大古着市に備え橋の架け替えを買って出る大黒屋。 その裏には橋中に抜け道を作るという大きな意図が隠されていた。 そこに天災が襲う、未曾有の野分けである。 一方、総兵衛は謎の絵師と出会うことになるのだが、その絵師が幕府の逆鱗をかった。 そして影様からの指令が。 災害と絵師、総兵衛・勝臣はどう対応するのか。 2015/01/22
いつでも母さん
17
この巻はなぜかサクサクと読了。ここで歌麿かぁ・・いささか拍子抜けですよ、佐伯御大。そろそろ信一郎さんが帰ってきて欲しいと思う次第。(つくづく読み手は勝手だなと反省もしておりますが・・)2014/12/14
あかんべ
16
厚さがある本なのに、内容は橋と舟引き込み口の工事が主で取ってつけたような歌麿失踪捜索依頼。これといった活躍もなかった。残念。敵であった薩摩と手打ちをしたため緊張感がなくなった?2015/02/21