内容説明
琉球沖の大黒丸遭難で総兵衛以下、又三郎、駒吉など主だった人材を欠いた富沢町大黒屋を柳沢吉保の魔の手が襲う。その陰湿残忍な手口に身重の美雪はある決断を下す。一方、総兵衛は南洋の孤島で大黒丸の改造を果たし、針路を交趾(ベトナム)へ取った。かの地には寛永以前に多くの和人が渡航し、日本人町の記録もあるというのだが…。驚愕の新展開に胸が高鳴る不撓不屈の第十巻。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942(昭和17)年、北九州市出身。日大芸術学部卒。映画・テレビCMの撮影助手を経て、’75年より、カメラマン、ノンフィクションライターとして活躍。’76年『闘牛』を発表。’81年『闘牛士エル・コルドベス一九六九年の叛乱』でドキュメント・ファイル大賞を受賞。’87年、初の小説『殺戮の夏コンドルは翔ぶ』を発表。以降、多数の国際謀略小説、ミステリ小説を執筆。’99(平成11)年、初の時代小説『密命』を発表。以降、時代小説の分野でも活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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オレンジ。
7
磐音の時のような読み方はしまいと思っていたのに止まらない。表紙の絵と「交趾」という題を見た時、異国は嫌だなと思ったけど意外な展開。妖しい女ソヒの狙いはなに?「総兵衛、いけませんっ」と言いたかったけどダメだった。異国の地にご落胤を残す使命なのか。早く江戸に帰って美雪と息子の顏を見て欲しい。2015/04/08
琴華
6
図書館本。まだ一冊残ってるけどシリーズの中でますますスケールが大きくなって一番面白い!と思いました。特に二回目の海上戦。今までのパターンからいって絶対に鳶沢一族が負けないと分かっていても、手に汗握って読みました。美雪さんも苦労しながらも七代目が生まれて、あとは帰るだけ?いろいろな事が決着着いてないけど、最終巻でどうまとめるんだろう…?それとも、決着は新シリーズ持ち越し?2013/11/02
harhy
5
南国への漂流記。鎖国の徳川時代に何とも大胆で夢があるストーリー展開。早く帰還しなければ。次巻、どんな終わり方になるんだろうね。2013/01/01
tak
4
末裔達の志が物語を進めた。サラッと浮気で伏線。2015/10/25
Book Lover Mr.Garakuta
3
図書館本:読了。面白かった。転んでもただでは起きない本。海外交易の基盤を作る2018/11/04
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