新潮文庫
ものを創る

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  • サイズ 文庫判/ページ数 243p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101379135
  • NDC分類 702.8
  • Cコード C0170

出版社内容情報

むしょうに「人間」に会いたくて、むしょうに「美しいもの」にふれたかった――。人知を超えた美の本質に迫った、芸術家訪問記。

戦争で日本が何もかも失った時代に、むしょうに「人間」に会いたくて、むしょうに「美しいもの」にふれたかった――。人間の弱点という弱点をしょいこみ、かたわら美しい作品を生んだ魯山人の、知られざる生い立ち。陶芸家、浜田庄司を益子に訪ねたことから見えてきた、利休の真髄。人知を超えた鍛錬を経てその道を究めた芸術家たちに肉薄し、血肉の通った文章で綴られた美の本質。

内容説明

戦争で日本が何もかも失った時代に、むしょうに「人間」に会いたくて、むしょうに「美しいもの」にふれたかった―。人間の弱点という弱点をしょいこみ、かたわら美しい作品を生んだ魯山人の、知られざる生い立ち。陶芸家、浜田庄司を益子に訪ねたことから見えてきた、利休の真髄。人知を超えた鍛錬を経てその道を究めた芸術家たちに肉薄し、血肉の通った文章で綴られた美の本質。

目次

人と芸術(北大路魯山人;浜田庄司;井上八千代;梅若寛;吾妻徳穂;笹部新太郎;梅原龍三郎)
人ともの(広田煕;青山二郎;細川護立;安田靫彦;鳥海青児)
人と作品(黒田辰秋)

著者等紹介

白洲正子[シラスマサコ]
1910‐1988。東京・永田町生れ。薩摩隼人の海軍軍人、樺山資紀伯爵の孫娘。幼時より梅若宗家で能を習う。14歳で米国留学、1928(昭和3)年帰国。翌年、実業家の白洲次郎と結婚。’64年『能面』で、また’72年には『かくれ里』で、ともに読売文学賞を受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こきよ

69
著者の、美意識或いは審美眼というものと同時に、人の内面をも見抜く慧眼を感じることができる一冊。冒頭の魯山人との交流に始まり、黒田辰秋氏の、もの創りの真髄へ肉薄される文は、読み応えがありましたね。2014/07/20

Gotoran

41
白洲正子が巨匠たちを訪ね、綴った芸術家訪問記。巨匠たちとは、北大路魯山人、浜田庄司、井上八千代、梅原龍三郎、青山二郎、細川護立、黒田辰秋他、計13名。人間の弱点という弱点をしょいこみ、かたわら美しい作品を生んだ魯山人の、知られざる生い立ち。陶芸家、浜田庄司を益子に訪ねたことから見えてきた、利休の真髄、などなど。人知を超えた鍛錬を経てその道を究めた芸術家たちに肉薄し、著者独特の無駄のない凛とした文体で綴られていた。実に興味深く読むことが出来た。 2023/10/14

にゃにゃ美

17
刊行1973年。芸術家(くくっていいのかな?)の巨匠たちを訪問する白洲さん。失礼ながら存じ上げなかった人物ばかりで、スマホ片手にWikipediaで調べながら読んだ。始め、彼女の躊躇のない物言いに冷やっとさせられたが、創られたものに興奮し、創り出した人間への好奇心は止まらない、彼女のエネルギー熱は爽快。最も心に残ったのは桜と生を共にした笹部新太郎氏である。桜が在るべき姿で在ることを助けるという形で魅せることに芸術を思った。今年は桜の木を見上げながら、物知り顔で笹部さんを想うのかと想像して、笑ってしまう。2016/01/19

ニコン

16
「ほんもの」を知らなければ、「目利き」でなければ書くことができない巨匠たちの創りだすもの、芸術。近づきたいものだ。2013/11/18

Koki Miyachi

6
傑出した昭和のモノ創りの巨匠たちとの交流記。個人的に親しい関係を通して、モノづくりの本質や人間性が浮き彫りにされている。13人の創り手の専門分野は様々だが、筆者の各分野に対する基礎的教養水準は尋常ではなく、同じ目線で軽々とやり取りしている様子に驚いてしまう。自分が知らない世界への扉が13並んでいる、そんなエッセイだ。巨匠たちの本質を知りたければ筆者を通して知るのが案外一番の近道なのかも知れない。2016/11/02

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