内容説明
劉欣を失った僕僕一行は、長安で静かな時を過ごしていた。だが突然、王弁が眠りに落ちてしまう。僕僕は王弁を助けるため、天馬の吉良と薬丹の材を探しに行く。一方、神仙たちは僕僕捕獲のため始動し、孫悟空、猪八戒、沙悟浄、関羽までもが行く手を阻む。動きを封じられた僕僕は何を企むか。師弟の完結とは何なのか。二人の最後の旅が今始まる。人界大ピンチのクライマックス直前第十弾!
著者等紹介
仁木英之[ニキヒデユキ]
1973(昭和48)年、大阪生れ。信州大学人文学部に入学後、北京に留学。2年間を海外で過ごす。2006(平成18)年『夕陽の梨―五代英雄伝』で「歴史群像大賞」最優秀賞を、また同年『僕僕先生』で「日本ファンタジーノベル大賞」大賞を受賞しデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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なつくさ
28
シリーズ第10弾。やっと、文庫化。待ってました!神仙僕僕と共に在るために仙骨の欠片を集める王弁たちの旅もついに終わりに近づいているのですね。西遊記のメンバや三國志の英傑関羽まで出てきて、もう、森羅万象、有象無象、どうにもこうにもブルドッグ。非常にスピーディで軽く酔いそう。ああ、僕僕のそんな言葉聞きたくなかった。先生ともあろうお方がこんな時に言って欲しくなかった。嬉しさより寂しい。弁、このままでいいのか。何もない青年だ、何だと地の文にまで揶揄されたままでいいのか。旅の行方を果てを見届けよう。いざ、最終巻へ。2021/01/22
あぶらや
14
長い旅もいよいよ最終章。10巻ではなんと孫悟空、沙悟浄、猪八戒まで登場。王弁は眠りにつき助けようとした僕僕先生もとらわれる。最後の戦いは?ということで次は最終巻。2022/10/04
Mu@仔羊堂
9
え?え?なんでこう言うことになってるの?と言う戸惑いが浮かんできた。僕僕先生と王弁くんの長い旅が終わり長安に戻ってきたはずなのに彼が不可思議な眠りに陥り目ざめさせるために薬種を求めに行く僕僕の前には様々な相手が立ちふさがる。大きな争い事に巻き込まれているような勘違いのようなそうでないような良く分からない状況。そりゃあ、なんで?と思うだろう。たぶん、王弁くんが鍵なのだ。あるいは最後の希望。欲しかった言葉を得て、いつもはへたれな彼がきっとなんとかしてくれるはず。そう願いながら最終巻を読みたい。2021/11/06
sin
8
シリーズ買い。文庫待ち。クライマックスが近いのに前巻から3年近く文庫化されず本当に待った。一緒に旅する者たちのあれこれな出来事な感じから、なんと壮大な世界での出来事に変わってしまったのか・・。最終巻へ。2021/01/17
pettyori1
7
シリーズ10作目、ラストエピソード前編。 壮大なスケールで進んできたお話をどう締めくくるのかワクワクして読み始めましたが、、、唐突に登場する三國志、西遊記のキャラクター達。あまりの急展開に軽くパニックになりましたが、振り落とされない様に必死にしがみつき後編、最終巻を読みます!2022/08/24