内容説明
平穏な日常のそこここに、ひっそりと開いた深い穴。不可解。理不尽。抵抗不能。無惨。そう、逃れる術は、奇跡か死のみ―“こわい”!よくも集まったり、文句なしの“こわさ”を放つ名品が、効果絶大な配置で登場します。我とも思えぬ声で叫びたくなる恐怖から、じんわりと胸底にこたえる恐怖まで、心臓に自信のある方限定の一冊。宮部みゆき氏と編者の対談「『こわい部屋』の愉しみ」付。
著者等紹介
北村薫[キタムラカオル]
1949(昭和24)年、埼玉県生れ。早稲田大学ではミステリ・クラブに所属。母校埼玉県春日部高校で国語を教えるかたわら、’89(平成元)年「覆面作家」として『空飛ぶ馬』でデビュー。’91年『夜の蝉』で日本推理作家協会賞を受賞。’93年から執筆に専念(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tengen
51
北村薫さん編纂のこわい話アンソロジー。 翻訳もの中心に短めのこわい話がたくさん詰まっています。 私にはラストの乙一さんが一番かな。 おかげで積読の「夏と花火と私の死体」が半分読んだことに。。2015/09/07
★YUKA★
40
『七階』と『やさしいお願い』が好みです。やさしい~の方は、最後ゾッとしました!宮部さんと北村さんの対談も良かったです☆2016/12/12
Shoko
33
少しずつ楽しんだ。北村薫と宮部みゆき両氏が「説明できないから、ともかく読んで。ぜったい損しないから」と勧めてくれる怖いお話たち全18本。謎のギャラリーシリーズのこわい部屋。「ねずみ狩り」はぞわぞわと鳥肌が立つような怖さ。「死者のポケットの中には」は冷や汗が吹き出すような怖さ。乙一の「夏と花火と私の死体」はラストにドッキリ。後味の怖さ。いや、ずっと怖かったけど。一話目のブッツァーティ「七階」も怖かったー。発狂しちゃうんじゃないかと思う怖さ。満足感ある一冊です。2019/11/05
林 一歩
24
国内外の、所謂ヤな話ばかり集めたアンソロジー。カフカちっくな不条理感満載の『七階』が好みです。2014/05/09
桃水
19
2012/08/19:様々なこわい短編を編んだアンソロジー。個人的には特に「避暑地の出来事」「ねずみ狩り」。どちらも鼠の出てくる話ですが、続けて読み終えてふとTVをみると某長寿クイズ番組にてインドネシアの兎ほどもあるような大きな鼠の映像が流れてました。2012/08/18