新潮文庫<br> 秘密と友情

電子版価格
¥671
  • 電書あり

新潮文庫
秘密と友情

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 290p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101370873
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

出版社内容情報

「ガールフレンドができる前に死ななくて本当によかった」。歌人と精神科医が語り合う、孤独、不安、愛。微笑と屈託の連続対談集。

骨を隠す犬のほうが、その場でガジガジやっちゃう犬より、セクシーなのかなあ(「秘密」より)。他者との不器用な関わり方、地への足の着かなさ加減――互いによく似ていることを感じとった精神科医と歌人は、某日、友情を結んだ。そんな彼らがとことん語り合ったのは、孤独、言葉、愛……。世界にいまだなじめないあなたにおくる、微笑と屈託の連続対談集。『人生問題集』改題。

内容説明

骨を隠す犬のほうが、その場でガジガジやっちゃう犬より、セクシーなのかなあ(「秘密」より)。他者との不器用な関わり方、地への足の着かなさ加減―互いによく似ていることを感じとった精神科医と歌人は、某日、友情を結んだ。そんな彼らがとことん語り合ったのは、孤独、言葉、愛…。世界にいまだなじめないあなたにおくる、微笑と屈託の連続対談集。

目次

友情
怒り
救い
秘密
努力
孤独
仕事
家族
不安
記憶
言葉
お金

読書

著者等紹介

春日武彦[カスガタケヒコ]
1951(昭和26)年、京都府生れ。医学博士。日本医科大学卒。産婦人科医を経て、精神科医に転進。現在も臨床に携わる。’93(平成5)年発表の『ロマンティックな狂気は存在するか』で読書界の注目を集める

穂村弘[ホムラヒロシ]
1962(昭和37)年、北海道札幌市生れ。歌人。上智大学文学部英文学科卒業。2008(平成20)年『短歌の友人』で伊藤整文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こーた

183
おふたりとも、ひとりっ子なのだそうだ。ぼくもひとりっ子だからか、言っていることがイチイチよくわかる。目次をながめると、友情、だとか秘密、だとか、ふんわりとしたテーマがならぶ。だから議論もふわふわと、なかなか地に足がつかない。何となくわかったふりをして、立派にやっているようにみえる世界こそが不思議で、なじめない。そんななかにあって、「言葉」と「読書」の回だけは、しっかり地に足がついている。世界を構成しているのは、やっぱり言葉なんだなあ。異和をかかえて飄々と生きる。ぼくもこんなふうにいきたいものである。2019/03/16

美登利

68
精神科医と歌人の二人の対談集。とても楽しい一冊ですよ。もちろんお二方ともきちんとした大人であり、世間的にも認められてる人ですが、なんだかおかしい人たちです。愛妻家ってところも同じで奥様に対しての信頼の深さとか微笑ましく非常に羨ましいです。随所笑えますが、少し難解だったり、なるほどと深く共感したり。春日先生は初めて知りましたが、ほむほむのエッセイを読んでいた頃からこの人面白いと思ってましたけど。穂村弘って本名じゃないんだ!そこにもかなり驚きを感じたけど、確かにサラリーマンだったからペンネームなのですね。2014/12/20

lonesome

51
「お互いヘタレな一人っ子同士じゃないの(笑)」という、似た性質を持つ春日さんと穂村さん。地に足が着いてない感じと言いつつも、ほんわりしながらも知性的な会話が楽しい。「日常を破壊するのではなく、日常にこそ神秘も大切なことも全部詰まっていて、啓示もひそんでいる」(p.267)と語る春日さんの煩悩108コンテンツリストを見たらアレックス・チルトンとスティーブ・アルビニの名前を見つけて、春日さんとチルトンの組み合わせの意外性にいつどんな状況で聴いてたんだろうと俄然春日さんの人となりに興味をひかれた。2015/11/06

saga

41
カバーの猫の可愛さと、「本当はちがうんだ日記」の著者・穂村氏が絡む対談と言うことで購入。医師・春日氏は「俺」、穂村氏は「僕」と各々の一人称で語られていく問題13+1は、『聖☆おにいさん』のイエスとブッダが会話しているようで、ちゃんとしたお題なのにどこか浮世離れしている。最初のほうは、あまりにも難解で失敗したかと思ったが、読み進めるうちに楽しくなってきた。補習「読書」の項では内田百閒や筒井康隆など私にも馴染みの著者が出てきて嬉しかった。2014/11/29

安南

38
世界への違和感を持つ二人が上手い具合にズラしながら折り合いをつけ、ズレるだけに、斜め上やら斜め下の変なところに行き届いた思考のあれこれ。痒いところに手が届く言語感覚の素晴らしさ。こちらは脳内マッサージを受けたみたいに気持ちよくされっぱなし。笑って、激しく頷いて、一気読み。穂村弘はともかく、春日先生の小説は色物だろうと手にとることもなかったが、是非読んでみたいと思った。2014/09/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/8284179
  • ご注意事項