内容説明
「日本語でどづぞ」なる妙な看板に遭遇して以来、“海外で見かける不思議な日本語”に取り憑かれた著者は、世界中の収集家の協力を得、15年の研鑽を重ねた。本書はその集大成である。膨大なサンプルは、(1)地域の特徴(2)発生頻度(3)発生原因(4)隠された日本人観に注目して収集された。他に類を見ない研究を、どづぞゆっくワおたのし2下ざい。解読に役立つ「ソックリ文字早見表」付。
目次
はじめに「2010年『どづぞ』の旅」
第1章 中国
第2章 台湾
第3章 韓国
第4章 アジア
第5章 ヨーロッパ
第6章 北米・南米
第7章 オセアニア
番外編 日本「どづぞ」の逆輸入
あとがき 「はみ出し中年」
巻末付録1 「日本語でどづぞ」の分類
巻末付録2 「ソックリ文字」早見表
著者等紹介
柳沢有紀夫[ヤナギサワユキオ]
1964(昭和39)年生れ。慶応義塾大学文学部卒。外資系広告代理店で12年間コピーライターとして勤務後、オーストラリアのブリスベンに家族5人で移住。海外在住の日本人ライター集団「海外書き人クラブ」お世話係(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふろんた2.0
19
ネタ本としてはVOWシリーズのほうに分があるが、この本は地域による傾向の違いも捉えている。日本語もしくは漢字を使うことで日本のものであるという品質やブランドイメージを持たせたり、デザインとして日本語を使用したり。もっと掘り下げると、学術的にも面白いかもしれない。2017/04/08
ニッポンの社長ケツそっくりおじさん・寺
17
海外の商品やお店で見つけた日本語の誤植を写真入りで地域ごとに掲載。思わず笑ってしまうものもあるが、中には単に文字の塗料が剥がれただけのものもある。写真の一つ一つに著者のツッコミが付いているが、これが上手くない。改めて『VOW』の上手さを思う。わかりにくい写真もある。巻末に著者が募集しているものに【困った地球人】というのがあったが、これは面白そうだ。困った地球人が本になったら読みたい。2013/04/27
すぎえ
15
そうそう、ついつい旅行先でネタとなる一品に日本語のいいまちがいのあるものとかほしくなっちゃうんだよなぁ。旅行先のメニューとかに本書のような言い間違いがあると思わず、コケッってなるんだけど、子供のように屈託ない間違い方はほほえましいとおもうのです。そんななかでも名品のかずかずが集められていておもしろかったです。気になった方はどづぞお読みください。2010/05/08
壱萬参仟縁
13
面白い本があるもんだな~。日本語の誤用。目の付け所がいいと思った。訳がわかってなくて使うことで、逆に、笑の種となるのだな。学術的に論文にするとより深くなりそうな感じを受けた。看板や商品のパッケージの文字の誤用。面白いもんだな。日本語が稀少であるがゆえに、日本人なら絶対に犯さない過ちをしているのが滑稽なのだ。使っている外国人はまじめに使っているとは思うが。逆パターンで、日本人が外国語を誤用して、笑われているケースもあるのかもしれないな・・・。お互い様か。でも、それで面白ければ文化としてはいいのかもしれない。2013/05/26
ジョニーウォーカー
12
世界各地で見つけた「おかしな日本語」を紹介した一冊なのだが…。なんだろう、このつまらなさは? ほとんどのページが写真だけだというのに、見ているだけで飽きてくる。著者のつっこみコメントがいまいちなこともあるが、決定的な理由は“すでに『VOW(バウ)』を見慣れてしまっている”せいだと思う。だって、外国人の意味不明な日本語よりも、日本人の間違った日本語の方が数倍おもしろいもの。例えば「きけ わだつみのこえ」が「きけ わだみつおのこえ」になっているとか…そんなハイレベルな誤植、外人にできる? 無理でしょ。2010/03/10