内容説明
美人局のはずだった。だが、頭の弱い女が誘い込んだのはヤクザで、相棒の男が凄んでも脅しが効かない。逆ギレするヤクザ。女は消火器を振り下ろした。バラバラにした死体をいざ埋めようとするが…「左手首」。解体業者と組んで事故車で稼いでいた損保・車両鑑定人の悪どい手口…「解体」。一攫千金か奈落の底か、欲の皮の突っ張った奴らが放つ最後のキツイ一発!なにわ犯罪小説七篇。
著者等紹介
黒川博行[クロカワヒロユキ]
1949(昭和24)年、愛媛県生れ。京都市立芸術大学卒業後、大阪の高校で美術の教鞭をとる。「二度のお別れ」「雨に殺せば」でサントリーミステリー大賞佳作賞を連続受賞する。’86年「キャッツアイころがった」でサントリーミステリー大賞を受賞する。’96(平成8)年には「カウント・プラン」で日本推理作家協会賞を受けた
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感想・レビュー
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mr.lupin
59
まさかまさかの短編集とは知らずに読了。相変わらずの大阪弁が飛び交い面白かった作品もあったが、逆に尻切れトンボの作品も。やっぱり長編でじっくり読ませるのが黒川さんらしい気がしたがそんな事はないだろうか? ☆☆☆★★2019/01/05
ピロ麻呂
51
世の中そんな簡単に金儲けなんてできない。悪事をはたらけば必ずその報いが訪れる…大阪の間抜けな犯罪者たちを描く短編集☆黒川博行作品はやっぱりおもしろい!2018/04/19
白湯
43
ハンパなワルに関する習作を集めた一冊。そのせいか、一気に一冊読む流れが自分の中で作れなくて読了までにめっちゃ時間がかかりました。黒川さん初読みの方はこの作品から入らない方がいいかも?ですねー2017/03/16
Walhalla
40
全7話の短編集ですが、全てに共通して、見事なまでに悪い人しか登場しませんね。そして当然のように、ストーリーも悪事のオンパレードでした。少額の悪銭では物足りず、欲を出しすぎた結果失敗する・・。ちょっと情けない悪人たちばかりですが、当然、会話は全て関西弁で、いかにも黒川博行さんの作品といった感じで楽しめました。2020/12/28
ぱなお
35
7つの短編集。犯罪を犯していろいろ策を講じても、やっぱりうまくはいかんわなぁって話。まさに欲の皮の突っ張った奴らの最後の結末。一作目が「え!?終わり?」って印象でしたが、わりとその後もそんな感じで慣れてった。サクサクっと読めました。事故車の話とか、黒川さんの作品は裏の世界の勉強になる。2019/08/21




