出版社内容情報
鰹、白魚、柿、桜。「初もの」がらみの難事件、さらりと解けるか茂七親分──。八百八町のミヤベ・ワールド!
鰹、白魚、鮭、柿、桜……。江戸の四季を彩る「初もの」がからんだ謎また謎。本所深川一帯をあずかる「回向院の旦那」こと岡っ引きの茂七が、子分の糸吉や権三らと難事件の数々に挑む。夜っぴて屋台を開いている正体不明の稲荷寿司屋の親父、霊力をもつという「拝み屋」の少年など、一癖二癖ある脇役たちも縦横無尽に神出鬼没。人情と季節感にあふれた時代ミステリー・ワールドへご招待!
内容説明
鰹、白魚、鮭、柿、桜…。江戸の四季を彩る「初もの」がからんだ謎また謎。本所深川一帯をあずかる「回向院の旦那」こと岡っ引きの茂七が、子分の糸吉や権三らと難事件の数々に挑む。夜っぴて屋台を開いている正体不明の稲荷寿司屋の親父、霊力をもつという「拝み屋」の少年など、一癖二癖ある脇役たちも縦横無尽に神出鬼没。人情と季節感にあふれた時代ミステリー・ワールドへご招待!
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kaizen@名古屋de朝活読書会
272
江戸時代の短編。 愛蔵版だと「糸吉の恋」を追加収録。料理用語を若干訂正。 本所深川ふしぎ草紙、幻色江戸ごよみ のなかのお話も取り入れ、 NHK総合テレビ 金曜時代劇 「回向院の茂七」を主人公にしたドラマを放映。 妻が仕立物をして収入があり、 手下がそれぞれ仕事を持っているので、 お金に振り回されなくて済むという、 恵まれた環境。 宮部みゆきの理想の家庭像がここに。2013/05/14
KAZOO
184
何回か読んでいます。「本所深川ふしぎ草子」の続編にあたるような連作もので6つの話が入っています。食べ物の情景も非常においしそうな感じが漂っています。また話の内容もなんかシューロック・ホームズの江戸版を読んでいるようなきがします。本当は続きを書くつもりであったが、書かれていないとのことです。2016/01/27
とも
126
捕物帖だけど緩やかな日常にふとできた染みのように事件が起こります。真相も快刀乱麻ではなく少しあとを引くものが多く「人間ってやつは…」と考えながらしんみりお酒を飲みたくなりました。稲荷寿司屋の料理も美味しそうだけど茂七のおかみさんの作る料理をみんなで食べるシーンが好き。あとがきを読むに色々と難しそうだけど続きが読めたらいいな。2016/11/16
ひさか
126
小説歴史街道連載の6編を収録。 回向院の茂七が登場する連作短編。再読。脇役が良く、茂七は、とても良い。新作3編を追加した「完本」付きの同名作品も読んでみようと思います。2014/05/03
どんちん
120
茂七親分の再登場!「知っている人」が活躍する話は安心する(笑) 話としては、ごくごく普通の捕物帖なのだが、稲荷寿司屋の親父!がきっちりと脇を固めて非常によろこばしい構成となっている。「相棒」でいうと、主人公が小料理屋に行くという感じかな。パターン化してつまらないという人もいるかと思うが、単なる事件解決だけでなく、親分と親父の距離感、親父の正体、そして小料理と全話をとおしてじわりと進むストーリー(?)。読み応えのある1冊だったな。2013/05/22
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