内容説明
温泉宿で一夜を過ごす、2組の恋人たち。静かなナツ、優しいアキオ、可愛いハルナ、無関心なトウヤマ。裸の体で、秘密の心を抱える彼らはそれぞれに深刻な欠落を隠し合っていた。決して交わることなく、お互いを求め合う4人。そして翌朝、宿には一体の死体が残される―恋という得体の知れない感情を、これまでにないほど奥深く、冷静な筆致でとらえた、新たな恋愛小説の臨界点。
著者等紹介
西加奈子[ニシカナコ]
1977(昭和52)年、イランのテヘラン生れ。エジプトのカイロ、大阪で育つ。関西大学法学部卒業後、2004(平成16)年に『あおい』でデビュー。’07年『通天閣』で織田作之助賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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