内容説明
太平洋戦争前夜の上海。松竹楽劇部のスターから流れ流れた末に社交界の舞姫として一世を風靡する「マヌエラ」と特殊工作の密命を帯びて潜入した和田忠七。進行するルーズベルト暗殺計画に関わりながら激動する歴史に流されていく二人―列強の思惑が渦巻く東洋の魔都を舞台に数奇な運命に翻弄される男と女の生涯を描き、昭和史の裏面に光を投げかけるノンフィクション・ノヴェル。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ehirano1
54
好き嫌いが分かれそうな本ですね。参考文献が凄まじく多いのでかなり綿密に調査された裏付けの元に記載された内容です。当方はまだ読み解けないのですが、他書で繋がってくることをセレンディピティで期待しています。2020/04/04
ehirano1
50
タイトル、イントロ共に興味を惹かずにいられないのですが、中身は想像したスリルはありませんでした。何かが起きそうで(確かに起きてはいるのですが・・・)そうでもなかったりともどかしいのですが、この淡々さが著者の狙いなのかもしれません。しかし、本書がノンフィクションノベルということから、能々読み込めば(もしくはバックグラウンドをもっと勉強する)、印象も変わってくるように感じます。2019/05/11
James Hayashi
32
李香蘭(イサム・ノグチ妻で山口淑子)と同時代に上海で活躍したマヌエラこと山田妙子はダンサーとして人気を博した。またもう1人の主人公、和田忠七も実在し軍部から指令を受け、上海で情報入手に活躍した様だ。裏書きにはノンフィクションノヴェルとあるが、事実をベースとしたフィクション。マヌエラは戦後東京に店を構え、最近まで人生を謳歌されていたので、取材にも応じたのであろう。著者は2作目であるが、ストーリーテラーとして秀逸である。この作品も面白かったが、タイトルが意味する内容は薄く、2人の人生も描き切れていないと思う。2019/08/04
i-miya
23
2012.05.08(つづき)西木正明著。 2012.05.07 高級アパート、「本町アパート」、修羅場。リキー! スマートだったリキー。やさしくて頼りがいがあった。颯爽とした舞台姿。マイブルーヘブン、ヒットナンバー。永末妙子。気鋭のダンサー。夫、宮川慎一郎=リキー・宮川、歌手。 スター同士のカップル。夫、日系二世、シアトル生まれ。2012/05/08
i-miya
22
2012.05.20(つづき)西木正明著。 2012.05.16 妙子、釜山へ向かう。 ダンサー出番、すっぽかしての旅。 混血の男、バーナード・三浦。 スパニッシュダンス界の若きホープ。 兄がワロー・フロットにすむ関係で知り合う、妙子と三浦。日頃の生活力のなさを棚上げにし、力みかえり、どこか遠くへ行くんだ、大連に友人がいる。バーナードは女の心の傷には、全く気付かない。朝鮮-妙子の生まれ故郷。 そんな男こそ、いまの私に相応しい。 「ひかり号」 警察、保護する。 2012/05/20
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