新潮文庫
孫が読む漱石

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  • サイズ 文庫判/ページ数 301p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784101335131
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0195

内容説明

“文豪の孫”として世間の目にさらされ続けた僕は、祖父とまっすぐに向き合うことを、ずっと避けていた。だが50歳を越え、運命のように、その機会は巡ってきた。『坊っちゃん』『三四郎』『それから』『こころ』『明暗』。本邦を代表するマンガ批評家が、漱石作品に初めて取り組んだ。ときに同じ気質を有する者として共感や反発をおぼえながら、名作の森を歩んでゆく。漱石ファン必読の一冊。

目次

プロローグ 吾輩は孫である
第1章 ホトトギス時代
第2章 朝日新聞在籍時代
第3章 修善寺の大患後
第4章 晩年
終章 文学論、手紙、鏡子夫人

著者等紹介

夏目房之介[ナツメフサノスケ]
1950(昭和25)年生れ。青山学院大学卒。マンガ・コラムニストとして、マンガ批評に新たな地平を切り開く。その功績により、’99(平成11)年、手塚治虫文化賞特別賞を受賞。2008年より、学習院大学大学院教授として、講義、ゼミを担当している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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金吾

33
当たり前の話ですが、子孫だからといってもすごい読み込みをしているわけではないなと感じさせる一冊でした。著者の父親の話は面白かったです。2023/04/12

雨巫女

6
私の職場と自宅の間に、熊本で住んでいた家が、三軒ある。(漱石さんは、引っ越し好き)意外と身近な存在。この本も、熊本日日新聞社で、連載されてたし、まだ読んでいない作品も多数発見。2010/06/08

飼い猫の名はサチコ

5
漱石の長男の息子で、漫画批評家の著者。親族ならではのエピソードや写真・イラストも多く、敷居の低い漱石ブックガイドという趣。漱石の印税で潤ったお父さんが、20歳のときから12年間も欧州にバイオリン修行に行っていた「高等遊民」を地で行く人だったとか、著者が中学生の頃まで存命だった漱石の妻・鏡子さんが、遠い目をして漱石への並々ならぬ愛情を漏らしていた話とか、NHKのファミリーヒストリーを見るような感じで興味深く読了。2024/07/18

reppets

5
漱石の孫でありマンガコラムニストの夏目房之介による漱石の書評。読みやすい文章だし、漱石個人の置かれた状況を孫として描きつつ作品の位置づけを行っているのはわかりやすい。2009/09/21

のんき

5
<子孫としての距離>と<今の時代に生きる戦後大衆のひとりとしての距離>が読んでいく作品によって長くなったり短くなったり揺らぐ様が興味深かった。なにより漱石と向き合おうとする真面目で真剣な態度そのものに漱石の後裔らしさを感じた。2009/04/18

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