内容説明
大ピンチを切り抜けて日本一の胴上げ投手になった江夏豊。だが、それがチームを去る引きがねに。原辰徳を日本一の監督に押し上げたもの、それは、引退試合で打った本塁打だった。星野仙一監督が今岡の背中にかけた一言。そこから、阪神の再生は始まった…。人生にも、プロ野球にも、運命を変える一瞬がある。勝負の世界に生きる男たちの人生の変転を鮮やかに描き出す人間ドラマ。
目次
天国から地獄の一球―山田久志投手
職人と管理職―江夏豊投手
「ベンチがあほやから…」の16文字―江本孟紀投手
正論は損をする―加藤哲郎投手
円城寺あれがボールか秋の空―ジョー・スタンカ投手
さよなら本塁打でさようなら―木俣達彦捕手
死球も強運―田淵幸一捕手
3年先を見つめた監督談話―古田敦也捕手
名将を切腹させた一打―大杉勝男一塁手
天才を消した怒鳴り声―三宅秀史三塁手〔ほか〕
著者等紹介
近藤唯之[コンドウタダユキ]
1930(昭和5)年、東京神田生れ。明治大学法学部卒業。報知新聞、東京新聞、夕刊フジの記者を経て野球評論家に。フジテレビで5年間、ニッポン放送で8年間キャスターを務める
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちろたろう
24
キャンプが始まるも、ピョンチャンオリンピックが始まって、すっかり影が薄くなってしまったけど、そろそろ練習試合も始まりますね。余談が多かったけども、改めて凄さを知る選手もいました。2018/02/11
アメヲトコ
7
2003年1月刊の書き下ろし本。昭和・平成に活躍した20人のプロ野球選手を取り上げ、彼らにとっての「運命の一球」の物語を描いたもの。いつもながらの近藤節という感じで、芝居がかった語り口はちょっと盛りすぎではと思うところもなきにしもあらずですが、さらりと読むにはいいです。2018/12/07
Kaz
4
他者のエピソードから本筋に入る構成は読ませるものがある。数々の引き出しを持つ著者ならではの人物論。ただし、新旧(といっても数年前の本だから新は新古であるが)織り交ぜすぎて、ついていけない面も多々あり。2015/12/08
snakedoctorK
4
近藤節にしびれて三冊目。2014/08/16
あーさー
2
近藤唯之さんの本は、中古で安く落ちていたら買っています。独特の語り口がとても良いです。どの作品でも用いるためマンネリに思うこともありますが、だからこそ“たまに読み返す”という。2022/05/17