内容説明
何気なく着ているあなたのその衣服に隠された物語があるのをご存知ですか?カーディガンもチノパンも軍発祥。ハンカチは実は貴婦人の求愛の小道具。エプロンが権威や地位の象徴!?ファッションにまつわるエピソードをひもとけば、文化が、時代が、そしてオトコとオンナの関係がわかる。ワンランク上のおしゃれを目指す大人に捧げる、知的かつ軽妙洒脱なファッション・コラム集。
目次
第1章 定番にひそむ物語
第2章 男と女、あるのかないのか性差の壁
第3章 メンズ・ファッションの隠れたルール
第4章 ファッションを作ることば
第5章 現代ファッションを読み解く法則
文庫版特別収録 河毛俊作×栗野宏文×中野香織ファッション座談会 さまよえる“クール”の行方
著者等紹介
中野香織[ナカノカオリ]
1962(昭和37)年生れ。東京大学文学部および教養学部卒業。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得。英国ケンブリッジ大学客員研究員などを経て、文筆業に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ギルヲ
4
先日読んだ『モードとエロスと資本』が面白かったので中野香織さんをもう一冊。チノパンに始まるアイテムごとのエッセイから現代ファッションの流行語解説まで全部面白い。ファッションに疎い私が面白がれるのだからファッションに興味ある人はもっと楽しめるのでは。中野京子氏中野信子氏と並んで日本三大中野決定(なんだそれは)。2022/07/26
roku7777
3
ファッションが大きく「いかに自己を見せるか」すなわち、個人の「自己創出」であるかということをしみじみとわからせる一冊。著者は博覧強記で読んでいるこっちはひたすら「なるほど」である。グラマーが「むちむち」ではなく「魔女的」だという言葉の意味だったなど英語での説明も楽しい。と思ったら著者、柴田元幸の弟子じゃん。そりゃ知っているわ。2020/06/13
クナコ
3
再読4回目。定番アイテムとファッション用語の意外な歴史をライトに教えてくれる雑学本。世に雑学本は数あれど、この本は情報量と印象付けにおいてかなりお得。凡百の雑学本では「〜は実は…だった!?」等の見出しで読者の気を引き、本文にその裏付け説明を数行でまとめる形式が多いが、本書は第一項「チノパン」を読むだけで、カーキ色の発祥から19世紀の生地の流通、そしてチノパンの「チノ」とは何かまで教えてくれる。人に話したくなる知識を二重三重に教え、その上著者の笑えるエピソードまでついて頭に残りやすい、個人的に百点の雑学本。2018/07/04
エチゴヤ
3
中世〜現代ファッションのコラム集。昔の話なんかは読んでると、ヨーロッパの伝統の服も装飾性やら社会性やら独特の世界で、これも世界の民族衣装の一つなんだなあ、という感じがすごくします。今の「洋服」はまた全然ニュアンスが違うだろうけど。ループタイのお役所(アリゾナ州)推奨という立ち位置がいけないというツッコミが心に残りました(笑)。2014/06/05
サラ.K
3
短い章に分けられているので、少しずつ読んだ。 知っている話もあれば知らなかったものも。 個人的にファッションに目覚めたのが2001年くらいなので、なつかしい。2012/10/30