内容説明
リーダーシップを発揮できない、会議で発言ができない、相談相手がいない、我が子の気持ちを理解できない、他人任せの自分が嫌になる…あなたが抱えるコミュニケーションの悩みには、必ず万能感の罠がある!心理療法の“交流分析”を手がかりに、日本人の行動力の弱さを指摘し、その解決法を易しく紹介。真に自由な生き方を提案する。
目次
プロローグ 信長、光秀、始皇帝に共通する人生観
第1章 万能感が肥大するとどうなるか
第2章 万能感のメカニズムを深く知る
第3章 困難を打開する能力はこうして低下する
第4章 万能感支配からの脱出法
著者等紹介
和田迪子[ワダミチコ]
1947(昭和22)年、神奈川県生れ。聖心女子大学文学部教育学科心理学専攻卒業後、九州大学医学部心療内科で臨床心理士として研修。東京大学医学部心療内科でも臨床・研究活動を’96(平成8)年まで約18年行なった。とりわけ、TEG(東大式エゴグラム)の開発・臨床応用に中心的役割を果たす。’94(平成6)年より母校で教鞭をとる傍ら、現在、大手企業の健康管理センターで心理相談やカウンセリング、人材教育などを担当。横浜市内の内科・心療内科クリニックで精神療法やカウンセリングも行なっている。日本臨床心理士資格認定協会・認定臨床心理士、日本交流分析学会評議委員、日本交流分析学会・認定研修スーパーバイザー
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョニジョニ
15
無差別殺傷事件がおきるたびに、そんな奴はアタマがおかしいんだ、と言いきれないもどかしさがあったんだけど、この本の理論の中枢であるTransactional Analysis、訳して交流分析がいうところの、「私はOKでない。他人もOKでない」という精神状態の人間がしでかしたことなんだ!と、ようやく納得できました。万人が目指すべきは、「私はOKである。他人もOKである」というココロ。悟りって、こういうことなんじゃないかな?僕はなかなかそうなれないけれど、目指すべき目標がハッキリして、とてもうれしいです。2023/08/20
ヒダン
9
交流分析という心理学の最終目的である「真の自由」を回復するための道筋を「万能感」という著者独自のキーワードを使って示している。ストローク、ラケット、基本的な構え(私、他人はOKである(OKでない))、ゲーム、ホットポテトなど交流分析の用語から理論を理解できた。著者の主張は万能感の肥大化により、現実検討能力が低下すると、転落、破滅の道を突き進むことになる。何が自分にとって陽性のストロークなのかを知ることが自分自身を知るということらしい。なかなか説得力のある面白い本でした。2014/09/30
akanishi
2
万能感という言葉の定義がなかなか深い。信長、光秀のくだりは不要な気もしたが、わかりやすくなったのは確かである。2020/08/14
ろい
2
心理学の本? アメリカの理論で良くある「あなたの正確を決めたのは幼少期の体験だ」という説を解説した本。 一つ一つ言っていることがあながち間違いでも無いため、引き込まれそうになるが、人間の正確を単純なテンプレートに入れる上、幼少期の体験に落とし込もうとするのでどうしても単純な分析になる。 解決法として出している手法は悪くないので、必要な部分だけを読み取る能力がむしろ求められる感じ。2012/03/24
よみこ
1
なるほどなーってなったはず。2015/06/20