内容説明
幕が上がった。スポットライトが私だけに注がれる。躰じゅうの細胞がにわかに蠢き出す…その日暮らしでおひねり命のドサ・シンガー、それが私。まっとうには生きられないけど、命がけでぶらぶらしてる。ときたま甘い夢も見たくなるけど、このデコボコ道も悪くない―歌に魅入られ、骨の髄まで俗に浸った食いつめ者の煌めき。ワイルドでキュート、そして最高にイノセントな小説誕生。
著者等紹介
末永直海［スエナガナオミ］
１９６２（昭和３７）年、福岡県生れ。漫画家秘書、ホステス、演歌歌手などさまざまな職業を経た後、’９６（平成８）年、蓮如賞優秀作『薔薇の鬼ごっこ』でデビュー。以来、人間に注ぐまなざしの確かさと魅力的な登場人物が多くの読者の共感を得ている。ほかの著書に『浮かれ桜』『ホワイト・ラブ』（共著）『煩悩配達人』がある
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