内容説明
香川県琴平町にある日本最古の芝居小屋、金丸座。そこで毎年開かれる「こんぴら歌舞伎」に出演する人気役者・松川市之介に執拗に脅迫状が送られる。後援者のゲーム会社社長尾形が脅迫状の送り主と思われたが、その尾形が青山の自宅マンションで刺殺死体で見つかった。そして脅迫状の予告通り、琴電琴平線の車内で殺人事件が発生する。因襲と確執が渦巻く歌舞伎界の謎に、十津川警部が挑む!
著者等紹介
西村京太郎[ニシムラキョウタロウ]
1930(昭和5)年、東京生れ。’63年『歪んだ朝』で「オール讀物」推理小説新人賞、’65年『天使の傷痕』で江戸川乱歩賞をそれぞれ受賞。’81年に『終着駅殺人事件』で日本推理作家協会賞を受賞する。2004(平成16)年には日本ミステリー文学大賞を受賞した。鉄道ミステリー、トラベルミステリーに新境地をひらき、常に読書界の話題をさらうベストセラーを生み出している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆいまある
86
琴電に7年ぶりの新駅ができたことを記念して読む。琴電、1回しか乗ったことがないけどな。こんぴら歌舞伎に、東京から人気役者がやってきて、殺人事件が起きて、毒殺で、使われた毒は青酸カリで、と、テンプレ通り。東京から新幹線で高松来るかな。そこから琴電乗るかな。飛行機+タクシーじゃないのか。歌舞伎のチケットそんなすぐには取れないでしょ。うどん一切食べてない。観光案内にすらなっていないのである。殺人の動機弱すぎ。捜査雑過ぎ。が、まあいい。マリンライナーを岡山で乗り換えて京都で降りる。私の帰省コースが含まれてるから。2020/12/01
薦渕雅春
34
昨年末に琴電・琴平線に新駅が出来たし、地元が題材となってるから購入。琴平には最近結構有名になった金丸座があり、本著は歌舞伎がテーマ。読み終えると、真犯人も想定の範囲内、トリックと言うほどのトリックもないし・・・と思いながら、鉄道マニアの人とか歌舞伎が好きな人にはそれなりに楽しめたのかな?と思ったり。ただ、東京から高松に来て、琴平の金丸座で歌舞伎を演じるとなると、普通は飛行機だし新幹線に乗ってわざわざ琴電で琴平に行く事はないんじゃないかな、とまずは疑問。まあ、脚本が面白いと2時間ドラマでは楽しめるかも、と。2021/01/08
はる
17
出身地ということもり、読んでみたら琴電が全然でてこないし、岡山からなぜ高松まで行く意味も分からない。無理矢理琴電を出したみたいに思う。普通なら、岡山からそのまま琴平に行く。高松に行くと無駄な時間を使うし、大幅に乗り過ごしてる。しかも、やたら田舎の小さい小屋と言われてショックだし、地元の思いが全然分かってない。どんな思いで復活させたか知ってますか?どんな苦労があったか知ってますか?歌舞伎役者さん達がどんなに大切にしてくれてるか知ってますか?特にラストはいただけない。2025/05/06
Sakie
14
かの西村京太郎がコトデンを舞台に小説を書いた。と聞いたら讃岐人として読まない訳にいかんやないですか。コトデンや金丸座、こんぴら歌舞伎について調べていただいたようで、多少の脚色は加えられているものの薀蓄盛り盛りです。ですが、失礼ながら西村先生、琴電にはお乗りにならなかったのですね。なぜなら、コトデンは特に仏生山から先、上下に激しく揺れるので、走る列車内でファンにサインを書くなんて不可能だからです。缶コーヒーを飲むのも無理です。唇を切るか、服を汚すか、むせるか。そんな小ネタが入っとったら大ウケやったのになぁ。2019/09/05
とびを
9
琴電、こんぴらというより、歌舞伎。 この間琴電に乗ったときの駅が出てきたのはちょっとテンションあがったけど、もっとトラベル感の強いトラベルミステリーを読みたい。 何かおススメあれば、教えてわかる人ー2022/08/12